悪徳散骨業者と無縁仏｜ NPO法人やすらか庵

悪徳散骨業者とは

悪徳散骨業者のイラスト

悪徳散骨業者とは最初から人を騙すつもりで散骨会社を作り、支払金額を水増し請求したり、代行散骨の手抜き、生前予約で徴収したお金を使い込むなどの悪事を働き、都合が悪くなったら解散する業者の事です。

悪徳業者のイラスト

悪徳散骨業者は人を騙す目的で作られる会社ですから、明らかな詐欺行為をしますが、数ある業者の中には全部では無くても一部で不正が行われたりしますので注意が必要です。それらの手口は、

激安散骨とは大体2万円以下の料金で、散骨の詳細が分からないし、いい加減な証明書を送るか、全く報告無しの散骨の事です。

オークションサイトでよく見かけますが、その特徴としては

などです。

このような所に頼んだら間違いなく捨てられて無縁仏になります。

こんなことをしている業者も多くの無縁仏に恨まれて、いつか必ず自滅します。

そんなに高くはありませんが、わざわざお金を払って無縁仏にして下さいと頼んでいるようなものです。

安いお金で処分してくれたら有難いと利用する方が居たら需要と供給で成り立ちますが、地獄か餓鬼の世界です。

散骨の生前予約のお金を徴収して、ある程度集まったら消えるという方法ですが、皆さん申し込みされてもすぐに利用されるような方は少ないので、稼げるだけ稼いで、もうこれは逃げるしかないという時点で消えます。

当然のことですが、いざ利用しようと電話をしても「現在この電話番号は使われておりません」

これで騙されたという方が何人も居られますので気を付けて下さい。

船を持っていないのに海の散骨をしている人が居られます。

もちろん自分の船を持っていなくてもレンタルという方法がありますので、船の資格さえあればよいのですけれど、お金を浮かせようと思ったら船を出すような面倒な事はせずに、岸壁から撒く(捨てる)のです。

ホームページには船に乗って散骨しているような写真がありますけれど、一回だけレンタルで借りて散骨しているような写真を揃えれば、散骨証明書などはどうにでもなるのです。

一応自然に還してはいるのですが、これでは散骨と言えませんので、当然無縁仏です。

代行散骨に多いパターンで、一応船はちゃんと出すのですが、燃料代がもったいないのでほんの少し出るだけです。

何をやっているか岸から丸見えで、このパターンで散骨料金を安くしている業者もありますが、我が国では岸から何キロという規定がありませんので、これでも合法なのですが、周囲の事が気にならない程度には岸から離れないと、散骨の儀式に集中できません。

葬送というものは、亡き人のために心と体を使って精一杯のことをして差し上げることですから、手抜きということでしたら無縁仏です。

無縁仏とは誰からも手を合わされない、つまり供養されない魂であり、亡くなってから後に何の儀式も説明もなく知らない所に持って行かれますと、自分がなぜそうなったのか分からないから、いつまでも迷い続けるので無縁仏なのです。

「あなたは今こうなっていますよ」と説明して儀式を執り行えば迷わないのです。

仏教で行う葬儀は然るべき理由があって執り行われているのです。

私は高野山真言宗やすらか庵の僧侶もしていますので、巷の業界の裏事情というものもたくさん見えてきますが、亡き人に必要なことは葬送であり、お送りすることであり、供養の散骨をしないと迷うばかりなのです。

墓じまいでも粗末なやり方で行うと無縁仏になってしまいますので要注意です。