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無縁墓とは
無縁墓とはお墓の継承者が居なくなり、管理する者が居なくなって放置された墓のことで、霊園の管理者が竿石だけを一か所に集めたり積み上げたりして墓も含めて無縁墓と言います。
無縁墓が増えている
開園してから約90年経過している都立多磨霊園は我が国初の公園墓地であり、東京ドーム約27個分の敷地内は緑豊かな公園としても散策を楽しめる墓地となっていて、霊園内には約44万体の遺骨が眠っているとされますが、一般墓地や芝生墓地では現在、1割から2割の区画が無縁もしくは無縁になりかけていると言われています。
墓地の年間管理費の支払い滞納が続く、或いはお墓参りに来る人が居ないのでお墓に草木が茂っているなどの場合には当然管理事務所からお墓の使用人に連絡が行くのですが、連絡が取れない、縁故者とも連絡が取れないなどでお墓の敷地の中に縁故者に対する呼びかけの看板が立っている墓地が増えているのです。
この立て看板は縁故者が名乗り出なければ無縁墓に改葬する旨の警告が書かれています。
縁故者に対する警告の立て看板は同じ都立の霊園で開園90周年を祝う八柱霊園でもよく見かけるようになりました。
無縁墓の理由
家族制度で○○家という家を単位とした先祖を祀り、子孫の者が祭祀を行うことを基本とした我が国のお墓は、家族の者が亡くなる度に中に入る大きな家のようなもので、子々孫々に亘って引き継がれていくことを理想としていました。
正月に寺社に参拝して家の繁栄と子孫長久を願い、お盆や彼岸に墓参りして先祖を供養するのは我が国の伝統行事であり、家というものは後継者が居て当たり前だと皆が思っていたのです。
しかし現在の我が国は人口の減少、少子高齢化、核家族化が進行し、後継者の居ない人が増え続けていて、国が進める少子化対策も全く功を為していません。
後継者の無いお墓はやがて確実に無縁墓になってしまうのです。
無縁墓の運命
平成11年3月に改正された「墓地、埋葬等に関する法律」では、墓地の使用者が死亡、あるいは管理料未払いのまま3年間放置した場合、「無縁墳墓に関する権利を有する者に対し、1年以内に申し出るべき旨を官報に掲載し、かつ無縁墳墓等の見易い場所に設置された立札に1年間掲示して公告し、その期間中にその申し出がなかった旨を記載した書面」を当該役所に提出すれば無縁墓地を整理することができるようになりました。
従来は、墓地使用者と死亡者の本籍地、住所地の市町村長に照会し、回答を得ること、また、2種以上の新聞に3回以上公告を出し、申し出がなければ処理することができるというシステムでしたので、その煩わしさを軽減するために簡略化されたのですが、その背景には無縁墓地の増加が深刻化してきた事実があるのです。
このようにして整理された無縁仏は、無縁仏として合祀されたり、供養塔に納められることになります。
無縁墓の先祖は無念が残る
子孫長久の願いを込めて作ったお墓に子孫の者がお参りしている間は先祖は嬉しくて仕方ありませんが、お墓参りに誰も来ることなく、お墓に草木が生えて荒れ放題になってしまうと悲しみの日々が続き、やがて強制的にお墓を撤去されて無縁墓に移されますと無念の気持ちだけが残ってしまいます。
もちろん丁寧に供養の上で無縁墓に移すのですが、自分の子孫の者が訳あってすることなら納得出来るけれど、強制的にされることは残念極まりないことなのです。
昔から無縁墓に手を合わせると無縁仏が付いてくると言われたものですが、人の優しさに飢えた状態なのかもしれません。
無縁墓にならないために
後継者が居ない人は今あるお墓を墓じまいしないと無縁墓になってしまいます。
感謝の気持ちで墓じまい
後継者が居ないお墓はそのままにしておきますと果実に無縁墓になってしまい、大切な御先祖様が永遠に無念の思いを持ちながら彷徨うことの無いようにするためには、感謝の気持ちで墓じまいをすることは大切なことなのです。
今の日本は後継者の居なくなった人であふれていますが、御先祖様から続く最後のマラソンのランナーになっただけのことで、最後までバトンを持って走り続ければ良いのです。
後継者の居なくなったお墓は感謝の気持ちで墓じまいをすれば御先祖様は必ず納得して頂けますし、最後に綺麗に片付けて差し上げることは喜んで頂けることなのです。
NPO法人やすらか庵の墓じまい
NPO法人やすらか庵はお墓や供養のことでお悩みの人の救済のために立ち上げた法人で、墓じまいの施工から供養、改葬先である海の散骨、森の散骨、3万円の合葬墓、5万円の樹木葬などの独自のメニューを持ち、全ての工程を外注無しで行うことが出来る団体です。
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