補助金とは
補助金とは国が企業や個人に対して支給される国策を推進するためのお金のこと。
無縁墓地が増えている
公営霊園は住民のための行政サービスという位置付けから、料金的に安いこと、そして何時でも安心して利用出来ることを目的としています。
民間霊園と比較して永代使用料や年間管理費が安いので、何処の公営霊園でも墓地は完売の状態で、新規分譲の予定がなく、墓じまいした返還墓地を抽選の上で再分譲するようにしています。
公営霊園は公共的な役割があることから創設から50年以上経過していることが多く、開設当初に購入した世代からは2代か3代目、或いはそれ以上になっていることから、後継者が居なくて無縁になっている墓地が増えているのです。
都立の多磨霊園や八柱霊園では設立から90年近くの年月が経過していますが、無縁になっているか、なりかけている墓地が全体の2割程度になると言われています。
無縁になって困ること
お墓の後継者が居なくなってしまいますと、年間管理費を納める人が居なくなってしまい、無縁墓地が増えれば増える程、管理事務所の管理費の収入が減ってしまい、管理業務に支障が出るようになってしまいます。
無縁墓地にはお参りする人も掃除する人も居なくなってしまうことから、草木が生えて周囲に迷惑が掛かったり、外柵や付帯設備が壊れて危険な状態になっても誰も修理する人が居ません。
風が吹いてゴミが溜まっても誰も掃除する人が居ないのです。
公営墓地の対策
公営墓地では慢性的な墓地不足と無縁墓地の増加に対応するために積極的に墓じまいをすすめている所があります。
また新規墓地の開拓が困難なことから、少ない土地で多くの遺骨を収容出来る合葬墓や樹木葬の整備をすすめる行政が増えてきました。
都立小平霊園の樹林型合葬埋蔵施設が好評なことから、2021年都立多磨霊園にも樹林型合葬埋蔵施設が新設されました。
千葉市では令和5年度より千葉市平和公園に合葬式の樹木葬墓地の受付を開始します。
公営墓地の補助金
墓地不足が深刻な自治体では補助金を出して墓じまいを積極的に支援するようになっていて、今後このような動きは全国に波及すると思われます。
千葉県市川市では墓じまいの支援策として「市川市霊園一般墓地返還促進事業」として原状回復(更地に)するための費用を助成してくれます。
事情により一般墓地を返還する場合は、使用者の費用負担で墓地を原状回復(更地の状態)して返還しますが、その原状回復に係る費用の全部または一部を助成する制度です。
補助金の制度が無い所
合同で入る合葬墓という選択肢がある以上、個別のお墓の所有が贅沢品であるという考えがあって、もちろん生活にある程度の余裕が無いと所有出来なくて、贅沢品を所有出来なくなったら自分で片付けなさいと言われても仕方ないのですが、たとえば3代前の先祖の時には確かに羽振りが良かったけれど、今の自分の世代になって維持できないのは仕方のない事で、これぞまさしく仏法の真理である諸行無常というものです。
行政の考え方としてはお金がある人は墓じまいの費用は自分で負担して下さいということですが、しかしながら高額の費用が掛かる墓じまいの費用の負担を少しでも楽にしたいと思うのが世の常です。
墓じまいの補助金の制度が無い所では基本的に自分で交渉します。
決まった方法がありませんので、行政によって対応部署が違いますが、
生活保護受給者の方は墓じまいが自己負担0で出来ることもあります
が参考になりますのでご覧になって下さい。
このまま放っておいても自分は構わないのだけれど、金銭的には困難な状況だが、少しでも補助金があれば今のうちにやっておくことが出来る、などの理由を述べて補助金が獲得出来るようにしてみて下さい。