返還墓地とは

返還墓地のイラスト

返還墓地とは墓じまいして更地にした使用歴のある墓地を再び販売すること。

返還墓地の問題点

お墓が無い

返還墓地は墓地として使用した経歴がある墓地ですから、新しい墓地を購入したい人は購入することは無いことでしょう。

更地にしたところで、使用歴があるということ自体が気持ち的に受け入れられない人も居るのです。

返還墓地にはどうしてもマイナスのイメージがつきまといますが、その理由については次のようなことが考えられます。

  • 霊的な物が残っているような気がする
  • 骨が残っているかもしれない
  • 以前にあった墓地と間違えてお参りする人がいるかもしれない

などの理由によりますが、特に霊的なことを気にする人はやめた方が良いと思います。

返還墓地の背景

墓じまいして墓地を更地にするようなことは以前から行われてきたことで、地方では特に再利用することなく放置されていることが多いのが現状です。

近年では人口の減少少子高齢化の進行の影響で、後継者の居ない人が増えていることから、お墓を維持していくことが出来ずに墓じまいする人達が増えてきたことから、返還墓地が目立つようになりました。

返還墓地の利用

都会では比較的安価で手に入り、安心して利用出来る公営墓地の人気が高く、新規の墓地は全て完売で新規の募集が無くなったことから、公営霊園の墓じまいで更地になった返還墓地の区画を更に細かくして再分譲していますが、それでも毎年抽選での競争率は高く、中々当たらないという声が聞かれます。

都会の公営霊園ではもう返還墓地しか手に入らないので、使用歴があるから気持ち悪いなどの不平不満を言っていたらお墓を買うことなど出来ないのです。

後継者の居ない人にとっては返還墓地でさえ手に入れることが出来ませんので、は他の人と一緒に埋葬される合葬墓に入るような選択肢しか残されていないのです。

返還墓地の実際

墓じまい

実際の返還墓地は実績のある石材店が墓じまいを施工しますし、霊園の管理事務所が施工後の検査をしますので、石材やコンクリートが残っているようなことはありませんし、遺骨が残されているようなことはありませんので案外安心して利用出来ます。

思えば私達が暮らしている家にしても建築前は更地にしてありますが、長い地球の歴史からしてみると、多くの動物や虫たちが死んで土に還った場所でありますし、すぐ傍が人の埋葬場所ということもよくあることで、更地にこだわったとしても真の意味での更地などあり得ないということに気付くべきです。