更地とは

墓じまい

更地とは建造物や埋設物が無く、借地権などの土地の利用を制限する権利が付いていない土地の事です。

墓じまいに於ける更地とは

墓じまいの更地

墓じまいでは現在使用している墓地を更地にすることが条件になることが多く、実際の施工は霊園の規定を心得た石材店がしますので依頼主の方が知る必要は無いのですが、知っていれば墓じまい見積書の内容が理解出来るので、是非知っておいて下さい。

地上建造物の撤去

先祖代々の墓

地上建造物とは竿石や台石、香炉、灯篭、外柵などの目に見える建造物を全て撤去することです。

土葬の時代の古いお墓でしたら竿石と台石の撤去程度で済みますが、新しいタイプのお墓は地面まで平石を敷き詰めていることがあり、使っている石材の量が多いほど処分費用が掛かりますので墓じまいの費用が高くなります。

地下構造物の撤去

地下構造物-墓じまい

地下構造物とはコンクリート製の納骨室や灯籠などを固定するためのコンクリート、基礎を固めるために敷き詰めた川原石などを全て撤去することです。

施工した石材店によっては、別の場所の墓じまいから回収された廃棄すべき石材を埋め込んでいたり、がれきなどの産業廃棄物を埋め込んでいたり、作業員が飲んだジュースの空き缶が埋まっていたりして、時々は石材店の醜い金儲け主義が見えてしまいますが、最後に墓じまいをする者が黙って片付けることになります。

例外として

一部の例外的な規定としてカロートを残す、或いは外柵を残すような規定がある霊園もあり、それも霊園内のお墓全部ではなくて芝生墓地区域のみカロートを残すというような規定があればそれに従います。

このような規定は霊園から石材店に知らせてありますので依頼主には分からないことですが、石材店が見積書の項目の中に入れるようなこともありますので気を付けましょう。

墓じまいを予定している墓地と同じ区域の墓地を見回してみますと、墓じまいした区画があるはずですから、その区画がどのようになっているかを見れば参考になります。

遺骨の改葬

遺骨の改葬

地下建造物のカロートの中には亡き人の遺骨が入った骨壺が納められていますので、遺骨を取り出して改葬することになり、改葬先として散骨樹木葬合葬墓などの選択肢があります。

土の状態に戻す

墓じまいとは建造物などを撤去して土だけの状態に戻すことであり、新規の販売時の状態に戻すことでもあります。

場合によっては地表から30cmまでの深さまで新しい山砂を入れること、などの規定がある霊園もあります。

指定が無くても表面だけでも新しい土を入れますと実に気持ちが良いものです。

使用権を返還する

契約書のイラスト

お墓の権利とは契約した区域を墓地として使っていいですよという権利であり、遺骨を埋葬することの認められた墓地は墓地埋葬法で決められた場所にしか出来ないことから、普通の土地を買うよりも高く設定しているのですが、墓じまいする時には土地の使用権を霊園に返す手続きが必要です。