私達の祖先が土葬の時代には、人が亡くったら集落を見下ろす山の上に埋葬され、時間をかけて土に戻っていました。土の性質にもよりますが、50年程で肉体は完全に土に還り、100年~200年ほどで骨が土に還ります。
土中の微生物や昆虫による分解作用が大きく、雨水や地下水などによる溶解拡散、植物の根による吸収分解などの様々な要素により時間をかけてゆっくりと自然に還っていくのです。
一旦埋葬された場所はすぐには新たな埋葬には使えませんが、100年~200年程度の時間の経過と共に人々の記憶から消し去られ、再び新たな埋葬場所として使われます。こういう方法ですと墓じまいは不要です。
元々自然というものは誰の物でもなく、私達は自然に借りたものを返していくことを実行していくだけの存在であり、自然の分解能力を見極めた上で利用させてもらい、感謝の気持ちを持ち続けることで自然と共存できるのです。