改葬と散骨

私が散骨を始めたばかりの20年ほど前は、散骨と言えば有名人が豪華クルーザーを使ってハワイで散骨というイメージであり、法律違反だと言われるようなこともあり、まだ一般の人が普通に利用するような雰囲気ではありませんでした。

海の散骨を行っている業者も少なくて、一般の方が海で散骨するために漁船をチャーターしようとしても、「死んだ人の骨を撒くためには船を出せない」と断られていたのです。

法律違反かもしれないことに船を出すということ、そして海で仕事をする人は特にそうですが、船には大漁祈願や安全祈願の神様をお祀りしていることから、そういった神様に対して亡き人の遺骨を載せて葬送の目的で船を出すという事に抵抗を感じる方が多いものです。

近年はお墓を持てない人達の増加に伴い散骨が支持され、葬儀社や大手の業者などの参入も有り、散骨が普及、定着していて、一般の方の葬送としての選択肢に入るようになったことを感じます。最近では墓じまいして散骨のような選択をされる方も増えて参りました。