樹木葬とは

樹木葬

樹木葬とは本来、自然の中に埋葬してお墓の石の代わりに木を植えるものでしたが、既成のお墓よりも安いことや、自然志向の人達の人気を得ることで一大ブームとなり、日本全国に飛び火して一時は見学のバスツアーが流行りました。

樹木葬が流行る背景

樹木葬が流行る背景

今やどこの霊園に行っても樹木葬の看板が見られるようになってきましたが、樹木葬が流行る背景として様々なことが挙げられます。

既存のお墓への反発

既存の墓に対する反発

輸入されたカラフルな石材を使ってのデザイン性に優れたピカピカのお墓がずらりと並ぶ光景が異様な物に見えるのは私だけでは無いと思います。

最近のお墓は床面までが全て石材を使って、まるで豪華ホテルのロビーのような仕様であり、草が生えにくくて管理も楽なのですが、それが無機質に思えて、親しみを感じにくいのです。

お墓が高すぎる

お墓が高すぎる

墓地及び墓石は一昔前に比べて随分と安くなってきましたが、それでも一生一度の買い物として「家とお墓」と言われているように、高価なことに変わりはありません。

後継者が居ない

継承のイラスト

後継者の居ない方は基本的にお墓の購入は出来ません。

契約者の方が亡くなったら管理できる人が居なくなるからです。

お墓は買いたいのだが散骨は嫌だという方に支持されているのが樹木葬なのです。

現在の樹木葬は後継者不要で契約できる所がほとんどで、一定期間個別に使用した後に合同になるか、最初から合同のタイプが準備されています。

個別に埋葬のタイプもありますが、年会費、管理費などが必要になってくることが多いです。

樹木葬は後継者が不要でも買えるお墓なのです。

自然回帰

都会暮らしが長かったような人であっても故郷の田舎の景色が心の中に記憶されていて、土や樹木に対して懐かしいという感情を抱くものです。

樹木葬はそういう人たちの心を掴んでいるのです。

埋葬に対するこだわり

樹木葬はお墓ですから埋葬が出来ます、埋葬とは土の中に埋めることです。

散骨は大地や海に粉骨した遺骨を散布しますが、埋葬は出来ません。

墓じまいの改葬先として

墓じまい

墓じまいをして遺骨改葬先に移転するのに、後継者が不要でも契約出来て、埋葬出来るのですから、書類的にも全く問題はありません。

樹木葬のカラクリ

樹木葬と名乗れば売れなかった墓地が飛ぶように売れるので、日本全国こぞって樹木葬を採用しましたが、最近の樹木葬は、普通のお墓が小さくなっただけのことで、大きい区画の中に小さい苗木が1本植えてあるだけの形だけの樹木葬がほとんどです。

ブームに乗って急ごしらえの物を慌てて作るのですから、どこの樹木葬を見ても大して変わり映えのしないものですが、要するに売れれば何でも良い訳であり、早く造った者の勝ちのような印象を受けます。

こんなものでよくもまあ、樹木葬と言えるなあ、というような形ばかりのお粗末な樹木葬が世の中には氾濫しています。

樹木葬の費用

樹木葬にかかる費用は契約する時の契約金と納骨料、粉骨料、年会費、年間管理費などで、立地条件や寺院の格式などにより5~100万円程度の幅があり、50万円程度が費用の平均になります。

契約金

樹木葬は公営霊園、民営霊園、寺院などで扱っていて、契約金は5万円程度~100万円程度までいろんなタイプがあり、格式の高い寺院の樹木葬は費用が高い傾向があります。

寺院での樹木葬はお参りに行かなくても寺院が供養してくれるというイメージ効果が大きいです。

納骨料

樹木葬に納骨する時に立会いの上で納骨することになりますが、その際の納骨料として1~3万円程度の納骨料がかかることが多いです。

粉骨料

樹木葬で自然に還るということを明記している所では、遺骨を粉骨して布袋に入れての納骨になりますので、予め粉骨しておくか、粉骨も頼むかということになります。

粉骨料は無料という所から数万円程度まであります。

契約金は高いですが、遺骨は粉骨せずにそのまま布袋に入れて個別に納骨と言う所もあります。

年間管理費

普通のお墓でしたら必ず必要な年間管理費ですが、後継者が居ない方はやがて払えなくなるのですから、後継者が居ない方は年間管理費は不要ということが必要最低条件となります。

樹木葬を扱っている所では年間管理費が無い所と、年会費や年間管理費として徴収する所があります。

場合によっては契約者が生きている限り支払うと言う条件付きの年間管理費もあります。

「年間管理費」に関しては明確に表示していない所がありますので、契約後に発生する支払いになりますので、くれぐれもよく確認しましょう。

永遠に個別の謳い文句には要注意

永遠に管理費不要で、個別、誰とも一緒になりませんという謳い文句には要注意です。何故なら入ってくるお金が無いのに永遠に管理してくれるなんて世の中甘くはありません。ある程度の年月が経ったら管理できずに荒れ果ててしまうか国に没収されるかのどちらかになります。

ほとんど価値の無いような山林を使っての管理費不要もいつかは必ず管理できなくなりますが、それでも自然に還るという目的は果たせるかと思います。

5万円の樹木葬の場合

お墓参り

散骨で綺麗さっぱりと水に流してくれてもいいけれど、やっぱりお墓がいいなと思っても、後継者無しではその夢は叶いません。お墓というものは、私達の心の故郷でもありますので、やっぱり落ち着くと言いますか、人によっては、私も多分にそうですけれど、お墓の線香の匂いは、あの緑色の束になった線香は決して上品な匂いでは無くて、煙たいばかりなのですが、最近はあの匂いで無性に落ち着く自分がいるということに気が付いております。

小さくても立派なお墓である

樹木葬-プレート

NPO法人やすらか庵の樹木葬は小さくてもお墓です、散骨でしたら遺骨は粉骨して散布することしが出来ませんが、ここでは堂々と埋葬出来ます。それはお墓として認可された場所だからです。また散骨ではお参り出来ませんが、樹木葬ならお参り出来ます。

5万円の樹木葬にかかる費用

契約料の説明のイラスト

掛かる費用は契約金の5万円と納骨料の一万円のみ、年間管理費や年会費などは一切かかりません、寄付金や供養などの請求も一切ありません。

5万円の樹木葬の特徴

このお墓といいますのが、国家公認、埋葬されて、そこで土になることが出来る場所なのです。普通のお墓はコンクリート製のカロートに囲まれた空間に陶器の骨壺を納めておりますので、骨壺の中の遺骨は絶対に土に還ることは出来ません。

NPO法人やすらか庵の樹木葬は30年間は個別に埋葬された後は、こちらの負担で合葬墓に移し、そこで最終的に土に還って頂きます。

永代供養墓

合葬墓は皆がお参りしてくれるので決して寂しくない場所であり、何と言っても800年の歴史と伝統あるお寺の敷地の中にあるのですから、お寺の敷地の中に居続けることが出来るということは無上の喜びでもあるのです。

最初から合葬墓と言う選択肢

女性の説明イラスト

どうせ合葬墓に入るのなら最初から入れば良いという割り切った気持ちの持てる方でしたら合葬墓はおすすめです。

考え方としては、永遠に個室でお祀りと言う環境は絶対に無理です。無縁になってしまって粗末な環境で置き去りになるよりは、由緒ある環境で大切に祀ってもらうことの方が有難いというものです。