所有する山林の上にある墓の墓じまい

誰も参らない墓

自分の所有地である山林の上にあるお墓の墓じまいの方法についての説明。

慣習的にあるお墓

自然に還るのに必要な期間

これも地方に行けば良くあることですが、自分の所有する山林の上にお墓があって、共同墓地では無くて、完全に自分の家専用のお墓になっていて、今の時代では墓地埋葬法により、このようなことは決して認められないのですが、山間部で不便な所などでは、慣習的に認められていたようです。

お墓参りが困難に

お墓参りのイラスト

さて、自分の所有する山林であっても、お墓が山の上にあって、お墓参りをするにも足場の悪い道を徒歩で登らなければいけない事や、たとえ獣道であっても草刈りなどの整備を年に何度もしなければいけないことなどを含めて、高齢の身にとっては耐え難い苦痛となってくるものです。

今の時代は植林した山林を所有していても重労働の割にはお金にならない等の理由で我が国の国土の山林は荒れ果てる一方ですが、お墓も同様に放置されて荒れ果てているのです。

墓じまいの方法

供養

石材店に頼んでの墓じまいを考えても車や機械が入らないことを考えますと、相当に高い費用になりそうですし、そのままにしておくのは申し訳ないという気持ちもあり、何とかしたいところですが、こういった場合には、今後に於いて人に譲渡することが無いのであれば、お墓の中の遺骨は全て土中に埋めて、可能であれば

  • お墓の石を全て穴を掘って埋葬する
  • それが出来なければ竿石だけでも埋葬する
  • 土葬のお墓なら墓石を埋葬する

これだけしておけばよろしいかと思います。自然石或いは竿石だけのシンプルな土葬のお墓でしたら、昔からの方法として、墓石を倒すという方法もあります。

いずれにせよ、このようなことをする時には、僧侶を呼んでの丁寧な供養が望まれます。ご先祖様がその土地で土に還るということは自然な事なのですが、必ずご先祖様にお断りを入れる必要があるのです。

呼ぶべき僧侶がいなければ私が行って拝んで差し上げますので、どうぞお気軽にご相談くださいませ。私は高野山真言宗の僧侶でございます。


まだまだあります墓じまいに関する質疑応答