お墓の中の骨壺

お墓の中というものは実に過酷な環境で、どんな立派なお墓であっても暗い狭い湿気が多いことに変わりはありません。

墓じまいの時にお墓の中から骨壺を取り出しますと、骨壺の中にはこのように水が溜まっていますが、この水はお墓の中の湿気が骨壺の中にまで入って朝晩の温度差で結露した水滴が1滴ずつ溜まった水であり、何十年も納骨していればほとんどの骨壺の中身がこのような水浸しの状態になっています。

生前中に泳げなかった人だからという理由で海の散骨では無くて山の散骨を選択される方がおられますが、綺麗で安心なお墓の中でもこのように骨壺の中で溺れてしまうのですから、現実は厳しいのです。

ただし亡くなった人の遺骨が水に浸かったら溺れて苦しむのかという魂のレベルでの話になりますと、実際には苦しむようなことはありません。

私達は案外イメージだけで物事を決めてしまいますが、いくら立派なお墓であっても、お墓の中でこのようなことになるよりは、本来の目的である土に還るということにこだわるべきだと思います。

お墓の蓋を開けるような機会があれば、一度カロートの中の骨壺をチェックしてみて下さい。

お墓の蓋は自分で開けても良いですか…お墓の蓋の開け方

50年以上経過したような骨壺でしたら骨は土に還すようにしたら良いと思いますし、骨壺の中に水が溜まるのが嫌でしたら底に穴の開いた骨壺もありますよ。