墓石の不法投棄とは

墓石-不法投棄

墓石は礼拝の対象として魂を入れて使われてきたものですから、不要になって魂を抜いたところで再利用することが難しく、粉砕埋め立ての最終処分にも高額な費用が掛かることから、不法投棄が増えています。

不法投棄は社会問題

近年では墓石の不法投棄が社会問題としてニュースで取り上げられています。

工事現場に墓石53個、不法投棄容疑、土木会社長を逮捕

駐車場の造成工事の時に地中に捨てた墓石53個(約5.31トン)、そのまま埋まっていれば分からないものを、昨年11月、別の業者が宅地造成のための擁壁工事をした際、土中から個人名を記した墓石や土台の石が出てきて発覚したそうです。北九州市内の2カ所の霊園で、貝掛商会が墓の建て替えや墓じまいの工事をしたときに出たものだったとのこと。

人間誰でも同じことを考えます、仕事で儲けを出すために切り詰めるのは処分費用です、埋めてごまかすという方法が最も一般的で、価値あるものを掘り出して穴が開いた所に廃棄物を埋めるという手法、日本中のあちこちで、埋めて誤魔化されいます。

場合によっては空き地に積み上げられての不法投棄も全国のニュースで取り上げられています。

正しく処分する方法があるのだが、その費用を浮かすという単純な理由によるもので、もちろん処分費用は貰っているのだけれど、家電製品等の山中への不法投棄同様に、処分費用を浮かせて利益にしているような業者はいくらでもあるのです。

墓石の再利用が困難な訳

墓じまいの時に出た墓石や不要になった墓石は、特に名前が分かるような部分を土中に埋めて上を歩いたり車が通ったりということは昔からバチが当たると言われています。

礼拝の対象としてのお墓に使われている墓石を日常的に足で踏みつけるようなことをしていると健康を害するとは昔から言われていることです。

ましてや人の名前や戒名が彫ってある部分を踏みつけるようなことは罰当たりと言われても仕方ありません。

先祖の魂が天から降りてくる依り代として使われてきたものですから、長く使われれるほど霊的な存在になってくるのかもしれません。

閉眼供養されていない墓石を庭の踏み石にするなどは論外ですが、閉眼供養された墓石であってもそのままの形で再利用することは好ましい事ではありませかん。

墓石の処分の方法

墓石の処分のほとんどが埋め立てとしての最終処分になっていて、一部は粉砕されて道路の基盤材として使われています。

しかし過去に墓石として使われていたというだけで粉砕されていても商品としての利用価値が無いので、世間には公表されていません。

実際には燃やす訳にも再利用する訳にもいかない、厄介な粗大ごみなのです。

私達は処分に困るような粗大ごみはなるべく出さないように心掛けると共に、後継者が居ないことが分かっているのなら、お墓を購入するのではなくて、散骨や後継者不要の樹木葬などを真剣に検討する必要があります。