墓じまいをなるべく安く
墓じまいには「お墓の撤去」と「遺骨の改葬」の2つが必要で、墓の撤去は墓石やコンクリートを撤去して更地に戻すこと、改葬とは埋葬された遺骨を別の場所に移すことです。
これらの料金をなるべく安くする方法をご紹介します。
墓の撤去を安くする
一般的にお墓の撤去のことを墓じまいと言われていますが、お墓の撤去工事は石屋さんでないと出来ません。
何しろ石が重たいですし、手で持てません。外していくのにもコツがありますので、熟練した人しか出来ません、一歩間違えば大怪我しますので、自分で出来ないと諦めてください。
石を処分するにも家庭ごみでは出せませんし、処分業者に持って行っても個人の飛び込み依頼は相手にしてくれません。
安くする方法1-石材店の見積りは数社から
墓じまいの見積は数社からとった方が良いです、お墓を壊すだけの仕事ですが、結構料金が違います。
石材店にとって新しくお墓を作ることは名誉な仕事ですが、お墓を壊すことは喜ばしい仕事ではありませんので、あまりやりたがらないということ、そしてどうせ最後の客となるなら最大限もらおうという心理が働き、ぼったくりの見積ということもあります。
安くする方法2-指定石材店の場合
石材店が指定されている指定石材店の制度がある霊園ではこの傾向が強く、かと言って他の石材店には頼めないのですから諦めるしかありませんが、このような場合でも決して諦めないでください。
ボッタクリ業者に注意…指定石材店について
第三者が入って交渉することで、何とかなることもあるのです。私もそういう交渉に何度も出かけたことがあります。
安くする方法3-生活保護受給の方
生活保護輔受給されている方の墓じまいは個別に役所などの交渉になりますが、市営霊園などを利用されている方については免除や減免などの措置が受けられることもありますので、粘り強く交渉してみることです。
手伝うから安くしてほしい
自分が手伝うから安くしてほしいという要望に対しては、輸入石材を使っている一般的なお墓は無理です。
クレーン作業やはつりの作業が有りますので、ヘルメットを被っていても大怪我するようなこともあります。
私自身、石に挟まれたり落としたりで、結構怪我をしていますし、指が千切れかかったこともあります。
公営霊園では石材店を決めていなければ墓じまいの許可が下りないこともあります。
石材店にしてもある程度吟味されますので、他の墓に傷を付けたり壊しても知らん顔の業者は工事に入ることが出来ません。
安くする方法4-自分で土葬の穴を掘る
但し明治時代の土葬のお墓で竿石も一人で持つことが出来て、土葬の穴掘りと遺骨の収集は自分でするという方でしたら、可能で御座います。
業者に頼めばおそらく50万円以上は掛かるであろう片付けと穴掘りの地道な作業を自分で行う場合には、石の処分料などを含めて10万円程度で出来るのではないかと思います。
但し自分で行う部分は、全て自己責任にてお願い致します。
集落の共同墓地などの場合でしたら、特別に工事届などは不要のことが多いですから、こういった場合には自分で工事をしても誰からも咎められるようなことはありませんが、周囲の眼は気になるところです。
何はともあれご相談下さい043-228-1480
石の処分だけして欲しい
石の処分にしても素人の人がいきなり処分場に持って行っても全く相手にされません。
安くなる方法5-石の処分を請け負ってほしい
石の処分は私も困っております。
現在は石のリサイクルの要であるジョークラッシャーが壊れてしまいましたので、マニュフェストを出す業者に持って行きますが、これがまたビックリする位高いのです。
しかしそれでも産廃業者は一般の人は相手にしません、登録した業者しか受付しません。
石材をトラックに積んで一回持って行けば7~8万円ということがザラで、石の処分は本当に困りもの、墓じまいをするようなお墓は作るべからずです。
石の処分だけして欲しい、これもご相談に乗ります、クレーン付き2トン車でお伺いしますので、出張費、積み込みと処分料を頂きますが、壊すぐらいは自分で何とかする、後の処分を是非頼むということにも対応して差し上げます。
安くする方法6-コンクリートの処分は自分で
コンクリート位は自分で処分しましょう、但しせめて大きさ10cm程度の大きさのガラにする必要があります。
一般の人OKの所は結構ありますし、軽トラで持って行っても大丈夫です。
相場的には軽トラ一杯分のコンクリートガラは3千円程度です。
コンクリートを持って行く所も分からないという場合には、何はともあれご相談下さい043-228-1480
書類手続きを安く
墓じまいの時には改葬許可申請書や墓地解約届などの書類が必要ですが、これらのことを業者に代行委託すれば3万円ていどはかかりますので、自分で出来ることは自分でしましょう。
安くする方法7-改葬許可申請書などは自分で
改葬許可申請書とは、今のお墓にあるお遺骨を次の納骨先に改葬するための書類で、今のお墓に納骨されている故人の名前や埋葬年月日などの情報を書いて現在のお墓の管理人、次の納骨先の管理人、そして自分の署名、捺印を添え、現在のお墓の管轄の役所に申請するものですが、これは手間化がかかりますが、経費削減のために自分でいたしましょう。
霊園事務所で行う墓地解約届なども自分で行いましょう。
これは分かりやすい…改葬許可申請書の書き方
遺骨の改葬をなるべく安く
今のお墓を撤去してお遺骨を取り出し、その遺骨をどうするかという問題ですが、後継者がいない方でしたら、絶対に必要な改葬の条件として
- 後継者が居なくても利用出来る事
- 年間管理費が不要である事
であり、遺骨を改葬する場合にはこれらのことを良く考慮して選ぶ必要があります。
安くする方法8-改葬先の選定
NPO法人やすらか庵では後継者が居ない人のための支援を行っていますので、料金は当然安いです。
次のようなメニューがあります。
安くする方法9-合葬墓の利用
☆都立の霊園でしたら、無料で合葬墓が利用出来ますので、利用した方が良いと思います。
この場合「施設変更」という扱いになり、合葬墓に入れますと遺骨の返還は出来なくなりますが、都立霊園内にお墓がある人でしたら無料で利用出来ますし、年間管理費などは不要です。但し墓じまいの費用は自己負担です。
安くする方法10-自分で散骨
改葬先が散骨で問題無ければですが、自分で散骨すれば費用がほとんど掛かりません。
但しお墓の中の遺骨は再火葬しないと粉骨出来ませんので遺骨の再火葬位は利用した方が良いと思います。
遺骨をサラサラにする…遺骨の乾燥と再火葬
その乾燥さえも自分でするという方は、まずはお墓から遺骨を取り出したら水抜きしましょう
安くする方法11-寺院へのお布施など
寺院の場合でお布施などの決まったものに関しては節約できません。
しかしお金に余裕のない方は正直にお金がありませんので何とかして下さい、と頼めば意外と何とかなるものなのです。
寺院の場合で指定石材店の制度がありますと、石材店の言いなりということになりますし、見積にしても言われた通りにお支払いするしか方法がありませんが、時々はあまりにもひどいということがありますので、そういう時にはなるべく早めにご相談くださいませ。
余りに高いと思った時にはくれぐれも言われるがままに払ってはいけません。
節約とかいうレベルを超えた非常識な要求の時には然るべき対応をとらないといけません。
ご先祖様と自分
自分が最後の後継者になってしまったが、最後に生まれた物としての責任は果たすという方は立派です、しっかりとこのよのお片付けをしてからあちらの世界に行きましょう。
納得いく墓じまいのために
墓じまいはほとんどの方が70歳を過ぎたような高齢の方が行うものであり、ある程度の経済的な余裕はあるものの、あと何年生きるか分からないとは思いつつ、病院にかかったり手術の必要があったりで、将来の自分のためにもお金が必要ですが、このままご先祖様を放ったままではあの世に行けないと、ご先祖様のお片付けにもお金が必要なのですから、なるべくでしたら少しでも節約したいものでございます。
NPO法人やすらか庵の理事長は高野山真言宗やすらか庵の僧侶もしていますので、その点は安心して依頼して頂けるものと思います。どんなことでもお気軽にご相談くださいませ。