2025年の墓じまい

2025年の墓じまいイラスト

2025年は未だ新型コロナ、インフルエンザなどの流行の勢いは止まらず、戦争や紛争などの世界情勢の混乱の影響を受けて私達の安全で安心の生活が遠くなる中で、墓じまいをどうするかについて考えてみます。

遠くなる安全と安心

私達昭和の世代は少し出掛けるぐらいのことなら家の鍵を閉めずに出かけたり、夜寝る時の戸締りなど実にいい加減で、夏の夜にはクーラーなど無いので蚊取り線香を焚いて鍵の付いていない網戸から入ってくる心地よい風を感じながら休んでいたものでした。

昼間は家の前の道路や近くの公園でボール遊びや縄跳びなどをする多くの子供達の声がこだまし、夜になると家の中ではテレビを見ながら家族団らんの笑い声が溢れ、町の中は活気にあふれていたのです。

今の時代のように昼間でも強盗が入ってきて金品のためなら住人を殺害するような凶悪事件が無かったので、警備保障に入る必要もなく実に安全で安心の時代だったのです。

そういう時代を思うと今の時代は安全、安心というものが遠くなってしまったように感じられます。

生活が苦しい

生活が苦しいイラスト

何時の時代も庶民の生活というものは楽にはならないものですが、今の時代は世界的に戦争や紛争の影響を受けて政治経済が不安定であり、物価は上昇に対して賃金が追い付かず、零細企業の倒産が相次ぎ、生活が苦しくなるばかりです。

生活が苦しい時にはお金の使い道が生活のための最低限のことに限定されるようになりますので、御先祖様の葬祭にはどうしてもお金が回らなくなってしまいます。

しかし後継者が居ないなどの理由で墓じまいをしないでいると、自分の身に万が一のことが起こった場合にはご先祖様のお墓が放置されたままになって霊園や周囲近隣の方に多大なる迷惑がかかり、何よりも大切な御先祖様が無縁仏にっなてしまうのです。

生活が苦しい中でも最後のお片付けの段取りはしておきたいものです。

無縁墓が増えている

お墓を放置していると

我が国では人口の減少少子高齢化核家族化の進行が止まることなく、少子化対策も効果ないままに家じまい、墓じまいが増えるばかりです。

管理する者が居なくなったお墓は草木が生えて周囲近隣のお墓に多大なる迷惑を掛けてしまいます。

何よりもお墓の中の御先祖様が一番心苦しいことでしょう。

墓じまいに対する考え

僧侶の説明のイラスト

そもそもお墓というものは子孫の繁栄を願って建立するものですから、子々孫々に亘って繁栄することが前提条件であり、先祖の者が中に入って子孫を護り、子孫の者が墓参りを続けていくことが理想なのですが、現代では後継者の居ない世帯が増え続けていることから、先祖代々のお墓は無用の長物になりつつあるのです。

後継者が居ないという事は家が絶えるということであり、お墓が管理できなくなるのです。

無縁墓になってしまいますと、やがてお墓は強制撤去になり、無念の思いで無縁仏にされてしまうのです。

墓じまいは御先祖様を無縁にすることなく、お墓を綺麗に片付けることですから、責任ある行動なのです。

御先祖様に感謝の気持ちを手向けつつ墓じまいをして、御先祖様の遺骨は管理費不要の樹木葬合葬墓改葬するか、散骨することで、私達の地球上の生命としての当然の姿である死して大地に還る、自然に還るということを実践することで、余計な物を残すことなく消えていくのです。