拝石とは
拝石とは「おがみいし」「はいせき」とも言い、お墓を拝む時に人が上に乗る石のことで、関東ではお墓のカロートの蓋の役割もしています。
水を入れるための水鉢が乗っている板石は「水板」と言います。
お墓の蓋の石
お墓は亡き人の遺骨を埋葬する場所ですが、もう一つの役目として黄泉の国の入り口でもあります。
死者の国の入り口が開いたままの状態では誰かが迷い込んでしまうことになってしまうので、そのようなことが無いように蓋をするのです。
古い時代の墓石は亡き人の遺体を埋葬した場所の上に自然石を上に載せるだけの単純なものが多かったのですが、自然石の役割は遺体が動物に掘り起こされて食い荒らされないように、なるべく重たい石を載せたのです。
古代には死者の魂は身体から抜け出して悪さをすると言い伝えられ、死者が悪さをしないようにと重たい石を載せたとも言われています。
お墓の蓋の石は御影石で作られていることが多く、ある程度の面積と厚みがありますので、結構な重量であり、場合によっては20~30kgと大人二人が持たないと持ちあがらない程の重さがあります。
拝石を自分で開けるには
お墓に新たに納骨する必要が出てきた時や、墓じまいする時に誰の遺骨が入っているのかを確認する時には、お墓の中を知っている人に聞いてみる方法が一番良いのですが、案外覚えていないもので、以前納骨する時に立ち会った人であっても年月の経過と共に記憶が曖昧になっているものです。
そういう時にはお墓の蓋を開けてみて確認するのが確実な方法で、間違いが起こらない方法です。
お墓の蓋はお墓の使用者或いは使用者が許可した者であれば誰が開けて構いません。
墓石の所有権は使用者にあるのですから、全くの合法です。
亡き人が眠っている石室の蓋を開けることは霊的な影響を受けそうで怖いという人は僧侶に拝んでもらって石材店に開けてもらいましょう。
自分で出来る人は、お墓の蓋をバールを使ってお墓の蓋を開けてみて下さい。
お墓の蓋の開け方に詳しく書いてあります。
お墓のカロートの中は実に暗くてジメジメした陰湿な環境ですから、時々は新鮮な空気と温かい日差しを入れて差し上げれば快適な空間になります。
ついでに骨壺も外に出してあげて日光浴させてあげましょう。