高野山奥の院には無縁塚という塚があり、無縁になってしまった供養塔を集めた塚で、正面から見たら整然と積み上げられていますが、このように裏から見ますと中が大きな部屋になっていて、無縁になった供養塔が無造作に積み上げられています。
無縁のお墓を吸い込んだ大きな洞窟が一杯になって、入りきれない石が入り口から溢れているという感じです。
高野山では無縁になったからと言って墓じまいをするようなことは聞いたことがありません、自然石を使った供養塔は長い時間を掛けて自然に還っていきますが、それでもこのように集められた石はまるで、大きなシュレッダーの入り口みたいに見えてきます。
投入する量が多くてシュレッダーの処理速度が間に合わないのです。