使用者について
お墓の名義を持っている人のことを「使用者」と言い、年間管理費を払ったり、お墓の掃除をしたりと、維持管理する必要があります。
墓じまいの権限も使用者にあります。
使用者が死亡した時
使用者が死亡した時には、その継承者が新たに使用者になりますので、霊園事務所に出向き、継承の手続きをします。
そのまま放置していますと年間管理費が払われていなかったり、霊園からの通知が来なくなったりして、墓地の管理に支障をきたしますので、なるべく早めに名義変更しましょう。
使用者は基本的に継承者がいることが前提条件で、特にお墓の新規契約時には、継承者が存在しないと契約できません。
使用者の権限
お墓の草取り、木の剪定、掃除などの日常の管理から始まって増改築や改葬、墓じまいなども使用者の権限で行われます。
普段のお墓参り、お盆やお彼岸のお墓参り、亡くなった人の法事や納骨などの年間を通しての行事も行います。
霊園に対して年間管理費の支払いが発生しますが、銀行口座での自動引き落としにしていれば振り込みや支払いの手間が省けます。
墓じまいと使用者
墓じまいに関しても使用者の権限になりますので、使用者が決めればよいことですが、お墓で眠って居られる故人の親族や友人などの様々な人達がお参りに来ている可能性がありますので、可能な限りそういう人達に通知する必要があります。
お墓も先祖代々ともなると、自分達が知らない縁故者の人がお参りしている、或いは関係している可能性がありますので、可能な限りお知らせして、同意を得る必要があります。
そうでないと、「お墓参りに来たらお墓が無かった」ということが起こるのです。
私共も実際に墓じまいをしてる最中に、花束を持って、そのお墓を探している方に遭遇したことがあります。
縁の遠い方だったのですが、「一言、言ってくれたら・・・」との言葉に困ってしまいました。
お墓に関する権限は使用者にありますので、使用者が決めることに反対する権限は誰にもありませんが、人と人との繋がりを配慮する必要はあります。
大体において、何をするにもお金は出さないが口は出す、という親族がいて、厄介なことになりがちですが、それでも話し合いは大切なことで、目に見える者同士の言い争いではなくて、目に見えないご先祖のためを思う心が大切です。