山の散骨は合法ですか
亡き人の遺骨を粉骨して散布する山の散骨に関して散骨自体は合法ですが、散布する場所によっては違法になることもあります。
散骨自体は合法
散骨は亡き人の遺骨を粉骨して大自然の中に散布することで、埋葬行為ではありません。
埋葬に関しては墓地埋葬法に定められ、決められた場所以外には埋葬する事が禁止されていますが、散骨には決められた場所はありませんし、散骨してはいけないという法律もありません。
現在のところ散骨に関しては国も静観している状態でありますが、人口の減少や少子高齢化などの影響で墓じまいしたり、お墓を持てない人達が増えていますので、禁止するようなことは無いでしょう。
散骨に関する法律が無いということは、罰則も無いということですが、何をしても良いということではなく、粉骨することや、他人の土地に散骨してはいけないことなど、環境に対する配慮が必要なことは言うまでもありません。
空前の散骨ブームを受けて散骨業者が増加していますが、法律無き散骨に対してまるで廃棄処分のような業者が居ても野放しにされているということは大いに問題ありで、亡き人を捨ててくることは民族としての良識の欠如に繋がり、親を大切にしない、先祖を大切にしないことはやがて民族の崩壊に繋がります。
山の所有権
我が国の国土は大部分が山林ですが、山林はいずれも国、自治体、会社、法人、個人などの所有になっていますので、自分が所有する山林に散骨するのは全く問題ありませんが、たとえ国有林であったとしても所有者が存在するので、基本的には所有者の許可が必要になります。
誰の山林か分からないけれど、誰も見ていないから散骨しても構わないだろうという考えは廃棄物を不法投棄する行為と変わりありません。
散骨は葬送の儀でありますから、葬送の目的をもって葬送の儀式を行うことによって初めて亡き人をお送りすることになるのです。
自分の所有する山林での散骨は全く問題ありませんので、高い金額を出してお墓を買うよりは山林を買って散骨すれば大自然に還ることが可能になるのです。
他人の土地では必ず許可が必要になりますので注意して下さい。