カニクレーンとは

カニクレーンの写真

カニクレーンとはクローラーで自走出来て狭い場所に設置可能で、足を広げた姿がカニのように見えるクレーンのことで前田製作所が商標登録しており、クローラークレーン、カートクレーンなどと呼ばれています。

お墓の工事に使われている

石材店の人のイラスト

石材店お墓の建立、修理、改築、墓じまいなどの現場で様々な機械や道具を使い、石材などを積み下ろしするのにトラックが横付け出来る場合にはクレーン車を使いますが、通路が狭くて車両が入ることが出来ない場合には、60cm程度の通路の幅があればカニクレーンを搬入することが出来ますので、お墓の工事でカニクレーンがよく使われています。

一昔前でしたら墓石の一つ一つを数人がかりで天秤棒に吊るして運び、木製の三脚に下げたチェーンブロックで石材を上げ下ろししていたような手作業を、カニクレーン1台あれば全て短時間の内に正確にこなしてくれるのです。

最近のカニクレーンはリモコン付きが主流になっていて、リモコンが付いていれば一人で操縦と玉掛けが出来ますので、人員の削減にも大いに役立っています。

カニクレーンと墓じまい

墓じまい業者

クレーン車が横付けすることは出来ないけれど、幅1メートル程度の通路があるような場合には、墓じまいの現場でカニクレーンを使うことが出来ます。

カニクレーンはクレーン車で吊り上げて積み込み、現地に着いたら最寄りの場所に降ろして設置場所まで自走させ、足を広げて車体を浮かせれば設置完了です。

実際の工事場所ではカニクレーンのアウトリガーと呼ばれる4本の足をどのように出すかは工夫が必要であり、場合によっては周囲の墓地の中に養生の板を敷いて足を出すこともあるようですが、一度設置してしまえば短時間の内に墓石の撤去が完了します。

カニクレーンと墓じまい見積り

カニクレーンの写真

カニクレーンを使用する墓じまいの工事では機械の使用料が加算されます。

クレーン車横付け可の工事と比較して、機械の積み下ろしや運搬、現地での設置などの工程が余計に掛かりますし、カニクレーンの操作には免許が必要であり、熟練した者が扱わないと大事故に繋がる危険性があるのです。

カニクレーンの重量は1トン以上ありますので、同時に使用する運搬車と合わせて現地への一往復分の手間が余計に掛かることになり、墓じまいの見積りが高くなってしまいますが、カニクレーンを使わずに手作業で墓石を搬出するよりは安価に済みます。