合葬墓のある公営霊園とは
都府県市町村が運営する霊園を公営霊園と言い、契約・使用料金が安い、倒産の心配が無いなどのメリットがあるので多くの人に利用されていて、近年では後継者の居ない人のための合葬墓の施設がある公営霊園が人気です。
お墓が負の遺産に
皆さんの住む自宅の近くにお墓を買ったとして、そのお墓を100年間維持できる自信がありますか?
おそらく無理です、お墓というものは現代ではいくらがんばっても100年続くのは無理です、想像してみて下さい、自分の子供、そして孫、曾孫、玄孫ぐらいまでお墓参りしてくれているでしょうか。
100年の間に家系が絶えてしまっているかもしれませんし、縁が薄くなって誰も参ってくれなくなっているかもしれません。
都会では家を引き継ぐという日本古来の習慣が少なくなって、2世代同居、3世代同居という家族形態が少なくなりました。
家が財産として引き継ぐもので無くなると共に、お墓も財産として引き継ぐものでなくなってしまったのです。特にお墓は財産では無くて、負の遺産となりつつあります。
合葬墓が人気
現在の公営霊園は開設から長い年月を経過したものが多く、民間の霊園と比較しても料金が安くて人気なので、一般墓地や芝生墓地などの個別の墓地が既に一杯になっていることが多く、ほとんどの霊園が墓じまいで返還された墓地を再分譲しているのが現状です。
都立霊園では年に3回の墓地の再分譲の募集があって相変わらず絶対的な供給量が不足しているので抽選となるのですが、近年では後継者が居ない人の増加により、個別の墓地の応募よりも合葬墓の応募が増えていることが大きな特徴です。
つまり一般墓地を購入するよりは、最初から合葬墓に入ると言う選択肢なのです。
合葬墓のメリットは
- 後継者が居なくても利用することが出来る
- 利用料金が安い
- 契約時の料金を払えば追加の料金は一切不要
- 墓じまい後の改葬先として最適
- 何時でも墓参りできる
- 施設の管理をする必要が無い
一般墓地は定期的に墓参りしてお墓の掃除や清掃、補修などを筒へ蹴る必要がありますが、合葬墓ではそういった手間が一切不要になります。
ただ他の人と遺骨が混ざってしまうだけのことであり、それさえ気にしなければ必ず誰かがお参りして線香やお花を上げてくれるのですから、無縁墓のように誰もお参りする人が居なくて寂しい思いをしなくて済むことはとてもありがたいことかもしれません。
墓じまいして合葬墓
もしどうしてもお墓が必要ならば、合葬墓のある公営霊園が良いでしょう。万一墓じまいすることになっても、お墓の中の遺骨は合葬墓に移せば良いのです。
近年では墓じまいして先祖の遺骨を同じ霊園内の合葬墓に改葬するケースが増えています。
今の時代に合葬墓は絶対必要で、何も100年先まで考えなくても後のことは後の人が考えてくれるのではないかという思いが甘いのです。
将来に負の遺産を残さないためにも、先の事を考えて行動する必要があるのです。