閉眼供養の意味

お墓には故人の霊が降りてくる依り代としての機能があり、新しくお墓を作った時に魂を入れる開眼供養をし、お墓の工事や墓じまいの時にお墓から魂を抜く閉眼供養をします。
閉眼供養は抜魂供養、魂抜き、お性根抜きなどの言い方があります。
自然崇拝

わが国では古来より土着の信仰として、自然の中に神が宿るという信仰があり、山川草木悉皆成仏と言われるように、あらゆる所に神々が宿っており、その中でも木の場合にはご神木、石の場合には磐座(いわくら)と言って、神が降りてきて宿るということなのです。
墓石も元は自然石を利用していますので、先祖が降りてきて宿る場所であり、神聖なものとされるのです。
依り代

また、霊が降りてきて付く場所のことを「依り代」といい、石や木など、特に大きくて背が高いものほど依り代としてふさわしいのです。
お墓は先祖の霊が天から降りて来る依り代としての機能があり、竿石に〇〇家と彫ってあるのは、依り代としての目印になるからです。
閉眼供養の仕方

閉眼供養は主に寺院の僧侶がしますが、神道ではお祓いの儀式に相当します。
閉眼供養は誰がしますか
閉眼供養という宗教行為自体は寺院の僧侶が行うものであり、たとえば神棚を閉じる時には神主を呼んでお祓いしてもらうこともありますが一般的ではありません。
また宗派によって閉眼供養の儀式に違いがあり、閉眼供養しない宗派もあります。
閉眼供養はどういう時に行いますか
閉眼供養は次のような時に行います
- 仏壇や位牌を閉じる時
- 神仏像や掛け軸などを閉じる時
- お墓を閉じる時
- お墓の大規模な改修をする時
などの時に行い、小さなものでしたら寺院に持って行けば本堂で閉眼供養してもらえますし、お墓などでは現地に来てもらいます。
お墓の閉眼供養
お墓を閉じる時には、依り代としての機能を止める必要があり、閉眼供養、または抜魂供養を行うのです。
これは日本古来の土着の信仰の産物ですので、仏教ではありません、魂を入れたり抜いたりということは、本来は僧侶の仕事ではありませんが、土着の根付いた信仰を無視することなく、仏教の中に融合して行われているのです。
仏教が我が国に根付いたのは、土着の信仰を排除するのではなくて、吸収、融合していったからであり、僧侶であっても、時には神主のようなこともしているのです。
私が行ける所でしたら墓前読経にお伺いいたします
お寺や供養などの相談は私が運営している…高野山真言宗やすらか庵
またNPO法人やすらか庵で墓じまいを受注した際に、公営の霊園のようにどこの僧侶を呼んでも自由な場合などは、私が閉眼供養でお伺い出来ますのでお申し付けください。
お墓の閉眼供養に必要な物
お墓の開眼供養に必要な物は(地域によって違います)
- お供え物
- ロウソク、線香、水
- 花
- 酒、米、塩
- 野菜、果物、乾物
- 団子が必要なこともあります
閉眼供養の御布施
閉眼供養に僧侶や神官を呼ぶ場合のお布施は一般的に1万円~3万円程度、お車料は1万円程度ですが、地域によっても違いがあり、それぞれの寺社によっても決まりがありしますので、分からなかったら失礼な事ではありませんので、聞いてみましょう。
祈願料の包みの表書きは「閉眼供養料」または「御供」「御礼」で、神主には「御謝儀料」「奉納」などです。
車料は必要で、お膳料は不要のことが多いです。


