墓じまいの前に

お墓の維持管理がもうこれ以上出来ないという事での墓じまいであっても、墓じまいでお墓が無くなる前に最後の墓掃除をした方がいいのでしょうか。
最後の御報告

お墓は御先祖様の安住の場であると共に御先祖様の供養をしたり日常の変化の報告、様々な願い事などをする場所です。
お墓参りに行く度にお墓を掃除して花や水、線香などを手向けた後には墓前で合掌して祈りを捧げることを繰り返し来た訳ですから、長い間お墓参りが出来なかったりしますと御先祖様もさぞや寂しい思いをされたことでしょう。
特に長い間お参りすることのなかったようなお墓で急に墓じまいを始めたら御先祖様は大変に驚かれてしまいます。
私達と御先祖とのお付き合いはコミュニケーションによって成り立っていますので、どんなことがあっても報告しないと分かってもらえないのです。
感謝の気持ちを込めて

困った時の神頼み、神様仏様御先祖様とは昔からよく言われることですが、眼に見えぬ御先祖様など居ないと言ってしまえばそれでおしまい、御先祖様の守護など無くても普通に生きていけるけれど、私達の世界は自分の眼に見えていることが全てではありません。
むしろ眼に見えない世界が無限に広がっていて、私達の存在などはこの大宇宙の中では芥子粒みたいなものであり、私達の生きている時間などほんの一瞬の出来事なのです。
しかし私達の魂は永遠の旅を続けていて、多くの御縁によって生かされていることを思えば、心の中から全ての事に対して感謝の気持ちが湧いてくるのです。
「ありがとう」の言葉ほど尊いものはありません。
お墓にしても御先祖様が子孫の繁栄と幸せを願ってのことであり、後継者が居ないなどの理由で片付けるような時には、御先祖様に対してもありがとうの感謝の気持ちを込めて綺麗にお片付けさせてもらいましょう。
「ありがとう」の気持ちは必ず別の「ありがとう」の形になって返ってくるものです。
感謝の気持ちを込めての墓じまいにすれば御先祖様も必ず納得して頂けるのです。
最後だからこそ特別に綺麗に

どうせ壊してしまうのだから墓じまいの前にわざわざお墓の掃除はしなくても良いのではないかと思われがちですが、お世話になった御先祖様への感謝の気持ちとして特別に綺麗にしたいものです。
こういった気持ちの持ち方の違いが、私達が生きていく上で困ったことがあった時に助けてくれる人が居るかどうかの違いになるもので、常に感謝の気持ちを忘れない人は気が付いたら感謝される側になっていたりするのです。
草を取り汚れを落として最後は特別に綺麗にして下さい。
身体を使って汗を流しながらの作業で御先祖様の喜ぶ姿が見えたら、実に清々しい気持ちになれますよ。
但し病気や怪我などでお墓参りに行けない場合には無理してお墓掃除する必要はありません、御先祖様も分かって下さいます。
墓じまいの前に僧侶を呼んでの閉眼供養とお墓の蓋を開けて遺骨を取り出す機会があり、その時に少しだけ早めに行けばお掃除をする時間を取ることが出来ますので、これだけでも気持ち的に随分とスッキリするものです。

