後継者が親より先に亡くなった時

火葬のイラスト

人の亡くなる順番は、親、子、孫の順番が普通だと思われますが、事故や病気などで時には親よりも子の方が先に亡くなることがあるものです。

逆縁とは

逆縁とは子が親より先に亡くなってしまうことで、普通でしたら親が先に亡くなるものですが、病気や事故などで子供の方が先に亡くなるということがあるのです。

何故逆縁と言うかについての理由は、縁が逆になってしまっているからで、普通でしたら親から子、子から孫へと御縁が続いていく順番が変わってしまうからです。

特に子が若い内に亡くなることは親としても相当に苦しいことで、子が結婚して孫が楽しみと思っていた親にとっては、夢も希望も何もかも失くしてしまった喪失感に襲われます。

不幸とは

幸せというものは皆が元気で仲良く暮らせることであり、何処にでもある幸せなのですが、この法が先に亡くなってしまった今では、もう幸せと言うものが永遠に無くなってしまい、不幸のどん底に突き落とされた感じさえするものです。

このような状態では何をしても楽しいことはありませんし、いっそのこと自分自身も死んでしまいたいと思ったりもするものです。

親不孝とは

子というものは成長して結婚し、孫の姿を親に見せるのが親孝行の姿であると言われてきましたが、肝心の子供の方が親よりも先に亡くなってしまいますと当然親孝行など出来なくなってしまうのです。

ある意味子供が親より先に亡くなることは親不孝ですが、病気や事故で亡くなったのであれば親を不幸にしようと思った訳ではありませんので、罪はありません。

しかしながらごく普通の幸せが奪われた悲しみは、その本人か分からないものです。

これ以上の悲しみがあるだろうかとさえ思ってしまいます。

お墓に納骨出来ない時

一人息子や跡取りの子が亡くなったらもう、お墓を託すことが出来ませんので、墓じまいして散骨と言う事になるでしょうし、逆縁の子の遺骨を現在あるお墓に納骨したとしてもやがては墓じまいと言うことになってしまいます。

自分たち夫婦も歳を取っていきますので、自らの将来を考えた場合には、全員散骨或いは後継者不要の合葬墓、樹木葬という選択肢が誰にも迷惑を掛けることなく終われそうです。

散骨と言う選択肢

葬送とは

親より先に子が亡くなることは最大の親不孝であるとよく言われますが、親不孝をしようと思って亡くなったわけでは決してありません。

亡くなり方にしても病気で亡くなった場合は、ある程度の諦めがつきますが、自殺で亡くなってしまったような場合には、悔やんでも悔やみきれないものなのです。

子供の方が先に亡くなってしまうと、後を託す人がいなくなってしまい、家やお墓などは自分達で終わりになってしまいます。

こういう場合には、辛い現実を受け止めながらも、まずは子供の散骨をして、やがては自分達も散骨ということになると思いますが、墓じまいもしておく必要があります。

散骨には海の散骨森の散骨があります。

合葬墓という選択肢

3万円の合葬墓

合葬墓は多くの人が一か所の墓地に一緒に入りますので、後継者が居ない人や墓じまいの改葬先として利用されていて、一度契約料を支払えば年間管理費などの費用が一切掛かることなく、多くの人が共同で利用するという性格上、利用料金が安いことが特徴です。

都立霊園の八柱霊園や多磨霊園では都立霊園の一般墓地を利用していた人が墓じまいして園内の合葬墓を利用する場合には合葬墓の利用料が無料になります。

NPO法人やすらか庵では茨城県稲敷郡美浦村郷中2580如来寺との共同企画で、如来寺の敷地内に3万円の合葬墓を設置していて、契約料の3万円、そして納骨時に1万円の納骨料を支払えば未来永劫他に掛かる費用はありません。

粉骨した遺骨を布袋に入れて納骨しますので、屋外のお墓に納骨されていた遺骨の場合は1万1千円の乾燥利用金が掛かります。

樹木葬という選択肢

樹木葬の写真

樹木葬とは墓石の代りに木を植える形式の墓地のことで、NPO法人やすらか庵では茨城県稲敷郡美浦村郷中2580如来寺との共同企画で、如来寺の敷地内に旧来よりある桜の樹の傍に設置された5万円の樹木葬があります。

一人一区画になっていますので、他の方と一緒になることは無くペットと一緒に入ることも可能です。

ペットと一緒に入る場合には中型犬までの大きさで1体2万円で利用出来ます。

5万円の樹木葬は契約料が5万円で納骨時に納骨料として1万円の納骨料を支払えば未来永劫他に掛かる費用はありません。

粉骨した遺骨を布袋に入れて納骨しますので、屋外のお墓に納骨されていた遺骨の場合は1万1千円の乾燥利用金が掛かります。

30年間は個別のお墓として利用することが出来て、お墓参りは自由、車ですぐ傍まで来ることが出来て大変に便利です。

30年を経過したらこちらの負担で合葬墓に移転しますが、延長を希望される場合には10年間で2万円の延長制度があります。

残された者の務め

お墓参り

子が先に亡くなってしまい、残された親として何をしていけばよいのでしょうか。

限界までお墓に納骨という方法

一人息子が先に亡くなった場合にはお墓はいずれ墓じまいという事になりますが、短い期間であれ御先祖様と仲良く過ごして頂くために取り敢えず納骨という方法も有ります。

そして自分達が墓参りできる限界まで頑張ってみて、もう限界という所で墓じまいすることで、自分達の御先祖様たちに対する責任と一人息子をお墓に納骨したという責任が果たせるのです。

墓じまいした後は散骨、合葬墓、樹木葬などを選択することになりますが、出来ることなら自分達と御先祖様、そして一人息子が同じ方法であることが望ましいです。

供養しか無い

亡くなってしまった方を嘆き続けるのは、自分達も悲しいことですが、亡くなった方も悲しませてしまいます。

自分達が生きている限りは亡くなった方の供養を続けてあげましょう。

亡くなった方の供養は生きている人しか出来ないことなのですから。

供養とは亡くなった人の為に手を合わせ続けることです、亡くなった人の為に手を合わせることは、この世に居る人しか出来ないことです。

この世での行いが供養になるので、自分が生きている限り最後の最後まで亡き人の供養をして差し上げて下さいませ。


まだまだあります散骨に関する質疑応答エンター