遺骨の色が茶色っぽい
火葬場で荼毘に付された故人の遺骨の収骨の時に、白いはずの遺骨が全体的に茶色っぽいことがあります。
遺骨の本来の色は
火葬場で火葬された遺体はやがて筋肉や脂肪などは燃えてしまって灰になり、最後に遺骨だけが残り、残った遺骨のことを「焼骨」と言います。
色は白が基本ですが茶色の遺骨も含まれています。
焼骨の主な成分はリン酸カルシウムで、火葬されたあとの本来の色は白ですが、色については様々な外的な要因とご本人の病気などの内的な要因によって色が付くことがあるのです。
茶色の遺骨は何故
病気をしなかった方の遺骨は硬くて重たい傾向がありますが、白い部分の遺骨は大腿骨や腕の骨などの特にしっかりとした骨の部分であり、中まで硬いですから棒で突いても割れにくい骨です。
背骨や骨盤などの骨はスポンジ状の構造になっており、スポンジ状の部分の色が茶色で、棒で突いて割ったりしない限りは茶色の部分は出てきません。
焼骨の色がたまに全体的に茶色っぽいことがあるのですが、そういう場合には骨が脆いことが多いようです。骨粗しょう症の方の骨が茶色っぽいですね。
一般的な傾向としては、若くて元気な方が亡くなった場合の遺骨は粉骨すれば全体に白っぽい色になり、高齢で骨が脆い方が亡くなった場合の遺骨は粉骨すれば全体に茶色っぽい色になります。
もう一つ言える一般的な傾向としては、若くて元気な方が亡くなった場合の遺骨は持てば重たいですが、高齢で骨が脆い方が亡くなった場合の遺骨は持てば軽いということになります。
骨粗しょう症は、骨形成速度よりも骨吸収速度が高い ことにより骨に小さな穴が多発する症状で、骨がスカスカのスポンジ状になり、とても骨折しやすくなります。
カルシウムが抜けきった状態で、このような方がお亡くなりになって火葬後のお遺骨の状態を見ると、まともな形をした骨がほとんど無く、茶色くなったスポンジ状の断片ばかりで、納骨しても量が少ないのが特徴です。
よくこんな状態で動いていることが出来たなと感心するぐらいスカスカの状態の時もあります。
こういう時には喉仏を探しても無いか、壊れてしまっていることが多いようです。
極端な場合には、棒だけで粉骨出来ることもあります。粉になった時の色も茶色っぽくなります。
お墓の中で年月の経った遺骨
墓じまいでお墓の中に納骨して長い年月が経過したお遺骨を取り出すような場合には、湿気を含んでいたり、壷の中が水浸しになっていることが多いですが、乾燥のために再火葬すると茶色っぽくなることがあります。
これは長年の保管による経時変化の劣化のためであります。
火葬をした際に紛れ込む微量の金属や、棺桶に付属していたホッチキス針などの劣化による錆に骨が付着による色素沈着なども考えられます。
土葬の遺骨
土葬の遺骨を掘り出して火葬したら土中で酸化が進んでいたことによって茶色の焼骨になり易いです。
綺麗に洗っても土が含まれていたりしますので粉骨すれば茶色の粉になります。
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