離島、山間部での墓じまい

離島、山間部の墓じまい

離島や山間部では石材店が近くに無かったり、墓じまいするにしても不便すぎて出来ないなどの問題で困ることがあります。

離島部の墓

我が国には現在、6,852の離島があり、この中でも離島の数が最も多いのが長崎県で、971の離島を抱えています。

今でも人が住んでいる離島もあれば、住む人が居なくなった離島もあり、人が住んでいる或いはかつて人が住んでいた離島には必ず墓があって、場合によっては荒れ放題になっているのです。

漁業や観光業、公務員、公共事業など、仕事が限られますし、台風の時には物資が来ない、学校や病院が無いなどの理由で、ほとんどの若者が島を離れていき、高齢者ばかりが残っているという現実があります。

多くの離島が大きな船が着岸できない小島であり、生活物資は小舟で運ぶしかありませんので、お墓にしても簡素な墓が多く、近場の自然石が使われていたりします。

離島で人が亡くなった時には遺体を船で内地まで運んで火葬してから持ち帰ることもありますが、墓地埋葬法の特例によって土葬されることもあります。

山間部の墓

我が国の森林面積は約2,500万ヘクタールで、国土の約三分の二に相当し、その広大な森林地帯の山奥にも意外と人が住んでいるものです。

林業や狩猟などの仕事が主な仕事ですが、家を含めた周囲近隣の整備などのお金にならない重労働も多く、スーパー、病院、学校などが近くに無い不便な生活を嫌がって若者は都会に就職して住むようになります。

山間部で人が亡くなった時には町まで降りていってホールを借りて葬儀を行うことが多いようですが、一部の不便な山間部では墓地埋葬法の特例によって土葬されることもあります。

山間部でのお墓は山の上に立てられて、近場で採れた自然石を利用した簡素な墓地である事が多いようです。

離島、山間部の墓じまいの仕方

離島、山間部での墓じまいは自分の所有している土地であるかどうかで変わってきます。

そして家と土地を処分するかどうかによっても変わってきます。

自分の所有する土地の場合

離島や山間部では、明治時代頃までに建立された墓が自分の所有する土地の中に有る場合には既存の墓に限り特例として墓地として認められています。

今の時代に自分所有する土地に墓地を建立することは法律上出来ませんが、慣習としての既存の墓は認められているのです。

自分の所有する土地で処分や販売などの予定が無ければお墓はそのままにしておいて、骨壺から遺骨を出して土の中に埋葬しましょう。

カロートの底が土であればその下に埋葬し、土でなければすぐ傍に穴を掘って埋葬します。

可能であれば遺骨は乾燥、粉骨してから埋葬すれば早く土に還りますし。

お墓がそのままでは草木が生えてきて管理が出来ないような場合には大きな穴を掘って墓石ごと遺骨を土の中に埋葬します。

しかしこれを行う時には僧侶に来てもらって読経供養してもらった方が良いと思います。

今まで有った物を無くすには、お断りという儀式が必要です。

土葬のお墓で上に自然石が載っているだけの場合には、石を倒すことで墓じまいということにすることが多いですが、この場合にもお断りが必要です。

亡き人が眠っている場所に対して何かを行う時には必ずお断りを入れるように致しましょう。

こういう場所での墓じまいは墓石を前向きに倒すか、穴を掘った中に墓石を埋葬しますが、亡き人に墓じまいをすることを納得して頂くこと、これまでの感謝を述べる事、そしてお墓の依り代としての機能を止める事を了承して頂くための読経は必要だと思います。

身内の人であっても自分達だけで墓を倒したりすることは体と心の安全のためにも止めた方がよろしいと思います。

こういう時のために僧侶は必要なのです、私でよろしければどこにでも出かけて読経修法致しますので、お気軽にお声を掛けてくださいませ。

他人の所有する土地の場合

広大な敷地を所有しているにも関わらず他人の所有する土地にお墓があることがあり、そういう場合には集落の共同墓地として心ある人が土地を提供したか、本家の人が分家の人に土地を無償で使用させたかです。

この場合には土地の所有者の許可が必要になりますので、必ず許可を取りましょう。

土地の所有者が見つからない、連絡が取れないなどの場合には町内会の役員の人に相談してみましょう。

寺院の檀家である場合には、檀那寺に聞けば意外と知っていることがあります。

お墓の管理が出来ない場合には、とりあえず人様の土地からお墓と遺骨を引き揚げて、遺骨は自分の所有する土地に散骨するなどの方法を行います。

自分の所有する土地だが処分する場合

自分の所有する土地だが、住むつもりが無いので処分するという場合には、お墓は綺麗に片付けて、尚且つ遺骨は掘り上げて収集してから別の場所に移すか違う場所に散骨します。

石材店が近くにあればそこに頼み、無ければ出張料を払って来てもらいます。

そこに住んでいたから、そこの自然に散骨するのが良かろうと思っても、他人の土地になるのが分かっていて最後に散骨して去るというのは、置き去りということになりますし、散骨の事実は伝えなければ良いことですが、道徳上そのような去り方はよろしくありません。

家や土地を売る時の基本は、全ての記憶を消し去ってから売ることです。

パソコンで言いますと初期化ということになります。

離島で石材店や僧侶を頼めない場合

離島に行くにも漁船を頼んで連れて行ってもらい、石材店や僧侶などの一切のことが頼めない時には自分で出来る限りの事は致しましょう。

場合によってはお墓は放置という事になりますが、遺骨だけは自然に還るようにして差し上げましょう。

行く機会が無くて荒れるばかりでしたら、可能な限り埋めるか整理して無残な姿を晒さないように致しましょう。


まだまだあります墓じまいに関する質疑応答