墓と自然

お墓が草に覆われる

村や集落の共同墓地は村はずれや山間部などの不便な所にあり、手入れをしなければすぐに草木が生い茂ります。

自然との闘い

先祖に聞く-墓じまい

墓地の場所があまりに自然の中にありすぎますと、自然との闘いが待っています。

写真のお墓も4月に来た時にはまだ草が気にならないレベルでしたが、ほんの少しの間に周りが草だらけになっていました。

このまま秋まで放っておけば確実に草の中に埋もれてしまいます。自然の力は手抜き無しに働きますので、人間がある程度管理していれば制御されていますが、私達が高齢になったりして管理できなくなれば確実に草や木に覆いつくされてしまうのです。

自然との闘いに疲れたら

お墓参りのイラスト

お墓を持つことは自然との闘いであり、例えば夏の時期ですと、毎月草刈りしていないとあっという間に草に覆われてしまいます。

夏の炎天下の草刈りは大変な仕事です。

虫よけや熱中症の対策をしていないと倒れてしまうかもしれませんし、出来ることなら早朝の気温が低い時にした方が好ましいのですが、近年では夜は寝苦しい熱帯夜で、朝になっても汗が噴き出すほどの気温が当たり前になってしまいました。

若い時には炎天下の仕事でも平気でこなしていたものを、高齢者の仲間入りをして年々歳を重ねていきますと、野良仕事が苦痛になってくるのです。

後継者が居る人でしたら後継者に任せれば良いのですが、後継者が居ない、居ても遠方に住んでいる、後を継ぐ気が無いなどの理由で、気が付けば田舎の一軒家に年老いた夫婦のみの世帯になり、やがてお一人様になって、最後の一人が居なくなると家じまい、墓じまいが待っているのです。

自分の身体が動く内は何とかすると思っていても、実際には体が動かなくなってしまうのですから、何時かは諦める時がゃってくるのです。

出来ないと分かったらお墓が草にまみれて惨めな姿を晒す前に墓じまいを真剣に考えないといけません。