古い遺骨とは
地方にある先祖代々の古いお墓には、亡くなって50年以上経った遺骨が多数納骨されていることがあり、お墓のカロート(石室)に余裕があれば気にすることではありませんが、カロートに余裕が無い場合には困ってしまいます。
50年を過ぎた遺骨が一般的に言われる古い遺骨になります。
骨壺から出した遺骨をカロートに撒く
古いお墓になりますと中に多くの御先祖様が眠っていることがあり、納骨室がだんだんと狭くなっていくもので、古いお墓でカロートの下が地面(土)である時は50年以上経った方のみ骨壷から出して土に撒くという風習がある地域があります。
東北地方ではよくあることですが、火葬後の遺骨が骨箱に入っていて、四十九日の法要が済んで納骨する時に、カロートの中に骨箱から遺骨を出して納骨することがあり、この骨壺から遺骨を出して納骨室の土に撒くことを散骨という地域もあります。
骨箱から出されてカロートの中に撒いた遺骨は当然ご先祖様の遺骨と混ざるのですが、遺骨が混ざるということを気にする人は皆無です。
50年過ぎたら御先祖様になる
50年を過ぎると法事をすることはありませんし、ご先祖様という守り神になったと解釈しますので、一人一人の個性が無くなり、ご先祖様ということになります。
個別の骨壷に入る必要はなくなったので、骨壷から出しても構いません。
但しカロートの下が土の場合のみです、相当長い時間をかければ、いつかは土に還って頂きます。
カロートの中がいっぱいであるという時には遺骨を乾燥した上で粉骨して、カロートの中に撒けば容量が減ってカロートに余裕が出来ます。
古い遺骨を散骨
カロートの下が石やコンクリートの場合には粉骨して一つの骨壷に納めたり、散骨することも選択肢の一つですが、出来ましたら粉骨するなどしてお墓にそのまま納骨した方がご先祖様を移動させすに済む方法です。
遺骨の数が多すぎて粉骨してもあまり余裕が出来ないことが予想されるなら、山の散骨、或いは海の散骨という選択肢もあります。
50年以上経過した古い遺骨だけを散骨ということも可能です。
お墓の中が一杯になったからという理由で放置されているお墓がたくさんあって、特に集落の近くの共同墓地にはそういったお墓がたくさんあって、草や木が生えたり墓石が倒れたりなどで周囲に迷惑が掛かってしまいます。
そうならないように放置される或いは後継者不在で誰もお参り出来なくなったお墓は早めに墓じまいしましょう。
まだまだあります散骨に関する質疑応答