献体した人の散骨

献体した人は医学の発展のためにと自らの身体を医学実習に提供することになりますが、献体が済んだら火葬もしてくれて遺骨は骨壺に入れて返してもらえます。

献体とは

献体とは医療の発展のために故人の遺体を医科大学の解剖実習に提供することで、生前中に献体登録する必要があります。

実際に献体される方

実際に献体されるのは医療関係者の方が圧倒的に多いのですが、死後に自分の体を世の中の役に立って欲しいと望む方一般の方も数多く登録されています。

医者を目指す人にとって実際の人体を使った解剖実習は、献体された方の身体によって成り立っていますので、貴重な提供となります。

私達は死者を送る時になるべき綺麗に化粧をして、一番良い顔にしてもらって送る訳ですから、最後に解剖されてバラバラになることを心情的に好まない方が多いのも事実です。

また普通でしたら葬儀の後に火葬場に行って最後のお別れになるのですが、献体された方の遺体は葬儀が済んだら大学病院に運ばれるので、火葬場手のお別れが出来ません。

献体した時の流れ

一般的な葬儀は人が亡くなってから葬儀、火葬を済ませ、拾骨したお遺骨を骨壷に納め、初七日の法要の後に自宅にお遺骨を持ち帰ります。

献体される場合には葬儀の後に大学側が引き取りに来てくれますので、火葬場に向かう必要はありません。

大学で引き取られたご遺体は防腐処置をされてから数ヶ月後に解剖実習され、火葬されて骨壷に入れて自宅まで届けてくれます。

献体した故人の遺骨が戻って来る方法

献体してからお遺骨が戻ってくるまでに1~2年程度かかります。

献体したらお遺骨は戻ってこないと思っておられる方がおられますが、実際には戻ってきます。

大学の講堂などで合同慰霊祭を開催してその場で遺骨をお返しする方法と大学の職員が自宅に届けてくれる方法などがあり、提供先の機関によって違いがあります。

献体と散骨

献体を望む方は世の中の役に立ちたいと思う方やお墓などの形にこだわらないという自然志向の方が多いので、献体された後は大自然に還してもらいたいと願う方が多いのも事実です。

人生の最後に医学の発展のために自らの身体を提供するという行為は仏教で言うところの菩薩行であり、尊い行いでありますので、さらに供養の気持ちを手向けたいということであれば私が高野山真言宗やすらか庵の僧侶をしていますので、お呼び下さいませ。

献体と散骨を望まれた方は、お遺骨が自宅に戻ってきたら、しばらくはご自宅でゆっくりとして頂いてから散骨すれば良いと思います。


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