例えば代行の粉骨。宅配便でお遺骨を送ってもらい、粉骨して袋に入れて送り返すというサービスです。依頼主の方とは一度もお目にかかることは無いサービスです。人情的には誰も見ていないからという理由で粗末に扱ったり、手を抜きたくなるサービスです。こういった依頼にお応えするには、綺麗な部屋で機械を使って細心の注意を払い、他の遺骨と混ざることなく粉にして、残さず綺麗にお返しすれば普通の業者としては合格です。
しかし私でしたらむしろ「おもてなし」がなされているかに重点を置きますので、まずはお遺骨が到着した時点ですぐに開封して祭壇にお祀りし、「お疲れ様でございました」とお声をおかけしてから合掌し、お香を焚いてお茶をお出しする、ここあたりから違うと思います。
そして粉骨は機械は使いませんので、手作業です。何故そうするのかと言えば、答えは簡単です、「亡き人がそこにいるから」なのです。