墓じまい-子が親の後片付け

親子というものは不思議なもので、子が小さい時には子供が散らかしたものは親が片付けをするもので、子供は散らかすのが仕事であり、親に叱られながらも片付けるということを覚えていくのです。

成長して大人になってからでも例えば仕事で大きな失敗をしたり、家庭がうまくいかなくなった場合などには親に後片付けしてもらった経験がある方も多いことと思います。

親というものは因果なもので我が子が犯した過ちに対して、放っておけば良いのに、どうしても庇ってしまうのは親子の血縁のなせる業なのかもしれません。

そんな迷惑を掛けっぱなしの親であっても、歳を取ってしまい、介護が必要になれば今度は子が親の片付けをするようになり、命尽きた後のお片付けも子の仕事となります。

墓じまいをしていますと、それぞれの過程の人生が凝縮された思いが籠っていることに気が付きます。笑い声や話す声、泣いたり悲しんだりの声も聞こえるようです。壊して良いものだろうかいう気持ちになることもありますが、こういった思いを綺麗に片付けて差し上げる人も必要なのではないかと思います。