お墓の中の仕組み

カロートを撤去

墓じまいで地上の石材とコンクリート、地下のカロートなどの構造物を全て取り除いたら窪地が出現しました。

お墓はまるでカプセルホテル

お墓はカプセルホテルのイラスト

この時点では、まだ工事は完了していませんが、中央の窪みはカロート部分で、この場合、大きなコンクリートの枡が入っていましたので、半分が地上で、半分が地下になっていました。

人は死んで穴に入る運命にあると思えば、小さな穴ではありますが、立派な個室スペースです。

畳一畳分のスペースですから何となくカプセルホテルに見えなくもないですが、地上部の構造物は永遠不滅を夢見た人の蜃気楼なのかもしれません。

蜃気楼はあっという間に消え去り、只の土に還っていく、それが真実なのです。

お墓の中の骨壺は

お墓の中の骨壺のイラスト

お墓の中の骨壺はこのような感じで眠っていますが、お墓の構造物を取ってしまったらまるで宙に浮いているような感じであり、お墓に埋葬されたと思っていても、実は埋葬ではなくて安置しているというのが正解です。

お墓参りに来ていた頃は

お墓参りのイラスト

お墓の構造物があった頃のお墓参りの様子はこのような感じで、足元に骨壺が安置されています。

このような感じで隣のお墓も、そしてまたその隣のお墓でも骨壺が安置されていたのですから、団地暮らしのようですけれど、人は皆、隣に人が居る所に密集して住む習性がありますので、同じような環境が並ぶという事で妙に安心するのです。

それでも個別のお墓にこだわるのは、「狭いながらも我が家」に安心感を覚えるからでしょうか。

狭い家であっても親・子・孫が揃って賑やかなことが最大の幸せなのです。

我が家というものは何時になっても帰ってくる場所なのかもしれません。