お墓建立時のデタラメ工事
墓じまいの工事をしていますと、お墓の下の土中から大量のゴミが出てくることがありますが、お墓を建立した時の石材店(工事業者)が不法投棄で埋めたものです。
石材店と工事業者
霊園の前に並んでいる石材店では霊園の申し込み代行、墓参り代行、墓石販売、改修工事受付、納骨補助、墓誌の文字刻み、花や線香の販売、手桶の貸し出しなど多様の業務をこなしています。
お墓の建立や改修、墓じまいなどの工事の施工に関しては石材店の工事部門が施工する場合と、社外の工事業者に依頼する場合があり、必ずしも石材店が工事業者であるとは限りません。
但し外注の工事業者を使ったとしても窓口は石材店なので、工事の不具合の責任は石材店にあります。
安住の地にゴミを埋めるという行為
お墓は亡き人にとっての安住の地であり、子孫の者がお墓参りに来る聖地のはずなのですが、ビールの空き瓶やジュースの空き缶などを聖地に埋めるという行為は許し難いものです。
墓石を建立する時には地下のカロート部分を掘ったり敷石や砂利を敷いて地盤を固め、コンクリートを打つなどの基層工事施工後に墓石を積み上げ、外柵を設置するなどの付帯工事を行いますが、墓地区画契約当初には見えていた更地地面は最後の完成時には見えなくなりますので、見えなくなってしまう部分に悪徳石材店が穴を掘って廃棄物を捨てるような違法行為がよくあるのです。
墓じまいで引き取ってきた石材を基礎部分に再利用することは昔から石材店がよく使う方法ですが、処分費用を貰った石材を適正に処分することなく新規建立の墓の下に埋めることは利益の二重取りであり、本来であれば新規建立の墓地には全て新しい材料を使うように見積りを出しているのですから、詐欺行為として訴えられるようなことを平気でしているのです。
しかし明らかなゴミを埋めるという行為を行うことは亡き人を侮辱することに他なりません。
基礎工事は確認のしようが無い
墓地を新規に建立する時に施主は石材店とよく打ち合わせをして納得の上で依頼しますが、実際の工事の現場を施主が見に行くようなことはほとんど無く、最後の完成時に希望通りに出来ているか、不具合が無いかどうかの確認に来るのが通例です。
こうして最初の基礎工事は誰にも見られることなく進められていきますし、墓石が完成してしまえば基礎部分は二度と人目に触れるようなことがありませんので、手抜きや不法投棄などの不正をしてもそこに墓がある限り絶対にバレないのです。
しかし人が見ていないから何をしても良いという考えではいけませんし、何よりも亡き人に対しての侮辱行為が何時までも残り続けることは、本当に恐ろしいことだと思います。
今も昔もはびこる悪徳業者
NPO法人やすらか庵の墓じまいでは、埋まっていたゴミを全て取り除いて更地にし、これまで我慢してこられた御先祖様には綺麗にお片付けさせて頂いた旨の報告をし、安楽の境地で居られますよう最後に読経させて頂きました。
今も昔も悪徳業者というものは何処の世界にもいるもので、墓地や霊園の世界では死者を食い物にした商売がまかり通っていますが、信頼出来るかどうかの見極めが大切で、単なる商売として行っているか、或いは他の幸せのために行なっているのかを見抜く必要があるのです。
お墓については将来的に後継者が居ないことが分かっている人は買うべからず、後継者不要の樹木葬、合葬墓、散骨などを選択すれば後になって困ることがありません。