欲望とは

欲望のイラスト

欲望とは生きていく上で私達の身体が生理的に欲しがる物を満たしたいという気持ち、或いは不足している物を欲しいと思う気持ちのことで、生きている限り次々と湧いてくるもの。

欲しい物

欲しい物のイラスト

何よりも熱中してお小遣いを全部つぎ込んでしまったゲームソフトが段ボール箱に何箱もあるけれど、ある程度はまり込んだら飽きてしまって、遂には全く興味が無くなり、別の趣味に熱中するようになるようなことは誰でも経験することです。

私達は年齢が進むにつれて欲しい物が変わっていき、以前欲しかった物には全く興味が無くなることはよくあることなのです。

しかしながら私達が生きている限りにおいて欲しい物が変わっていくことがあるにしろ、何かしらの欲しい物が必ずあるということに変わりありません。

満足

満足のイラスト

人によって欲しい物の違いはありますが、欲しい物が得られた時の満足感というものは快感であり、その満足感は欲しい物が中々得られないような稀有なものであればある程、得られた時の満足感は大きいのです。

私達が生まれつき持っている欲望は、次々と湧いてくるものですが、一度満足してしまえばその欲望は消え去るのですが、しかししばらくするとまた湧いてきて、気が付くと以前よりも大きい欲望になっているのです。

満足しても満足しても次々と湧いてくるのが欲望の正体です。

お墓も欲望

お墓の欲望のイラスト

人生の終末期に近付いてきますと欲しい物がだんだんと無くなってきます。

高齢になると残りの人生が少ないことから新しい家や車、家電製品などは欲しくなくなり、出かけるのが億劫なので旅行には行かない、趣味のコレクションも止めるなど、欲しい物が無くなっていき、「何が欲しい」か聞いかれたところで「何も要らない」という返事が返ってくるようになるのです。

しかし自分の残りの人生の時間が短いことに気付いた人は自分の死後にこの世から消えていくことに恐怖を感じるようになり、せめて自分の名前や業績などを残したいと思うようになるのです。

その結果として人生最後の買い物がお墓であり、しかも高価で必要以上に大きいお墓なのです。

古墳時代に地方の有力者が競って大きい古墳を作ったのは、死者が死後の世界で困ることがないように、そして他の権力者に対して自分達の権力の大きさを見せつけるためであったのです。

諸行無常

諸行無常のイラスト

諸行無常とはお釈迦様の悟りの内容であり「この世には永遠に続くものは一つもない」ということです。

私達の身の回りに果たして永遠に続くものがあるでしょうか。

自動車、航空機、ビルディングなどの人工物は使っている内に壊れますし、石や土、砂などを含めた動植物が生きている舞台である自然も時々刻々と変化していきます。

この世に存在する物は全て変化していくものだから決して拘ってはいけない、執着してはいけないと説くのが諸行無常なのです。

お墓も例外ではありません、お墓の石は屋外の過酷な環境でも長持ちするように作られていますが、石よりも先にお墓を管理する人の方が居なくなっているのが現実なのです。

子々孫々までお墓の心配をすることの無いようにとの思いで大金をはたいて作った立派なお墓も、子孫の者が絶えてしまったら、周囲の人に迷惑を掛けてしまい、無縁仏を作り出してしまう迷惑建造物になってしまいます。

今はお墓を片付ける墓じまいが増えるばかりの時代です、お墓が本当に必要なものであるかよく考える必要があります。

おまけに今の時代のお墓は地下のコンクリートで出来たカロートの中に陶器に納めた焼骨を安置するだけの保管庫ですから、決して土に還ることもありませんので、百年後或いは千年五までも考えた上で遺骨をどうするのかを決めましょう。

これからの時代は管理が不要の合葬墓樹木葬、或いは散骨が理想です。