依り代とは
依り代とは神仏や先祖の霊が天から降りてくる場所や物のことで、礼拝の対象とされ、自然の中にある木や岩、山などのことです。
御神木
御神木は神様が天から降りてくるための木で、樹齢が増えれば増える程御神木として信仰されている期間が長く、樹齢が数百年或いは数千年と言われる木は、木そのものが御神木になっています。
屋久島にある縄文杉は樹齢が一万年とも言われ、御神木としての風格を充分に備えています。
神様が天から降りてくるのですから、なるべく高くて目印になり易い木が御神木になりますが、樹齢が古いことから数々の伝説が伝わっていることが多く、地元の信仰も厚く、市や県、国などの記念物として保護されて大切にされています。
磐座(いわくら)
磐座とは大きな岩や特徴のある岩であることが多く、紙が天から降りてくる目印として、或いは岩そのものが御神体として祀られています。
岩の上に岩が乗っていて、どう見ても神様が乗せたとしか思えない岩や、夫婦で仲良く揃っているように見える夫婦岩、神様の形によく似ている岩などが磐座として昔から祀られています。
洞窟の中に祀られている珍しい岩なども磐座になります。
神話で出てくるような岩も御神体として古くから祀られています。
山
山岳信仰がふるくからある所では山自体が御神体として崇められています。
山は天から神が降りてくる時に目印になり易く、登ることで下界の様子を見下ろすことが出来、下界から見ても高くて大きい存在はまさに神そのものなのです。
依り代として作られたもの
私達の身の回りには神仏や御先祖様の霊が天から降りてくるための依り代として次のような物があり、いずれも依り代として機能するために自然素材を利用して作られています。
- 木で作られた位牌
- 紙や木で作られた御札、御守
- 木や石で作られた神仏像
- 石で作られたお墓
などで、位牌やお墓などは作られた時に開眼供養をして魂を入れ、使わなくなったり墓じまいする時には閉眼供養をして魂を抜いてから処分して依り代としての機能を終わらせます。