墓じまいと祟り、障り

墓じまいしようと思い親戚に相談すると、祟りが起こると言われた方がおられますが、ご先祖様の怒りに触れて祟りが起こるのでしょうか。

祟り、障りとは

我が国の神は元々、荒ぶる神であり、災いをもたらしたり病気をもたらしたりするもので、祀ることによって鎮まり、守護神になるという場所が神社の始まりだったのです。

先祖も生きている者に対して悪さをするので、墓で祀ることによって鎮まらせて守護神になってもらうという古来からの民俗信仰が根付いていたのです。

墓はそういう場所なので、勝手に動かしたり無くしたりすれば祟りがあると言われていたのです。

障りとは祟りによって体に出てくる障害のことを言います。

神道では死は穢れである

神道では人の死は穢れであるとされ、喪中の間は神棚に半紙を貼って目隠しし、死者に対面した者は塩を振って清めます。

死者は死んで魂が離れると荒ぶる霊となり、悪さをして廻るので、埋葬したらもう絶対に出て来ないようにと重たい石を上に乗せたのが墓の始まりと思われます。

死者は穢れであるから集落と離れた場所に放置したり埋葬したりして生きている者が住む世界とは区別していたのです。

墓石が死者が暴れて回らないようにするための重しだとすれば、勝手に取り除けば祟りがありそうな感じがします。

墓は供養する場

墓は死者を祭祀して供養する場なので、祀り事を行わずに放置することも良くありません。

亡き人は昔から50年経てば家の守り神になると言われていますので、それまでの間は祀る必要があり、こちらの都合で場所を変えるような時には断りを入れる必要があります。

墓は本来そこにあり続けるものであり、移動するようなものではありませんが、私達の時代では住む場所が移り変わることが日常茶飯事で、それに伴って墓も移動するようなことが毎日行われているのです。

やむを得ない場合の墓じまいは仕方の無いことです。

そのまま放置して無縁にしてしまう事の方が大きな罪になります。

墓を供養無しで突然壊して撤去すれば確かに祟りのようなことがあるかもしれませんし、何よりも無縁仏になってしまいます。

ちゃんと供養して断りを入れてからの墓じまいは心配することはありません。

祟りの無い墓じまいとは

墓じまいすると地獄に堕ちると言われた方もおられますし、罰が当たると言われた方もおられます。

そのままにしておいては、無縁仏になってしまっとはご先祖様に申し訳ないからと真剣に考えた上で相談して言われた言葉としては、かなりへこんでしまう言葉です。

真に相手の事を考えた上での発言とは到底思えません。

今までお墓に眠り続けてきたのだから、掘り起こしたりすると祟りが起こるとは、分からなくもないのですが、理由があっての墓じまいであり、先祖が迷わないようにとの気遣いの上での墓じまいなのです。

もし分かってもらえなくとも、意思表示だけはしておくのが正解です。

あまり関係の無い者に限って墓じまいした後になって、「無断で墓を撤去した」などと言われたりするものです。

親族やご近所に関しては、たとえ少々嫌なことを言われようとも、誠心誠意説明するべきなのです。

祟りが起こるなんて言われても、気にしないことです。


まだまだあります墓じまいに関する質疑応答