お墓の中

墓じまいでは地上部分の石を取り除くのはもちろんですが、

カロートと言われる地下の納骨室の部分も取り除きます。

カロートの中は日が当たることなく密閉した空間なので、

例外なくジメジメとした環境で、その中に骨壷が安置されているのです。

カロートはコンクリートに囲まれた四角い空間で、

底の部分が土ですと、水が入っても抜けるのですが、

底までコンクリートで作られていると、

水がたまってしまいます。

底がコンクリートの場合には、

水抜きのパイプが埋設されていますが、水抜きの無い手抜き工事では、

まるでプールのように水浸しということもよくあるのです。

上の写真は、ある霊園のお墓ですが、お線香を手向ける石の裏になりますが、

カロートの上で、○○家と刻まれた棹石の下の部分に、

大量の水がたまっていました。

バケツで50杯ほど汲みだしたのですが、完全に欠陥工事ですね。

こういう施工では、冬に凍って割れたり、腐食するのは

容易に想像できるのに、結構いい加減な工事があるものです。

作った石材店として、まさか壊すなんて考えてもみなかったでしょうから、

手抜き工事をしてもバレるなんて思わないのでしょう。