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墓じまいを兄弟姉妹で行う時
墓じまいはまとまったお金が必要な事や、ご先祖の扱いをこれからどのようにするかという大切な取り決めがありますので、皆で話し合いの上で決定することが多いようです。
話し合いが必要になるタイミングは
お墓の管理費を払ってお墓の管理を続けて来た両親が亡くなった時に、両親の遺骨をどのようにするかも含めて兄弟姉妹での墓じまいの話し合いが必要になります。
または継承者である人が結婚しなかったり、子供が居なかったりして、その後の継承者が居ない事が確定した時には、兄弟姉妹での墓じまいの話し合いが必要になります。
本当に墓じまいで良いかの話し合い
先祖の祭祀という大切な取り決めと、自分達の今後をどうするかという問題もありますので、それぞれの意見を述べた上で本当に墓じまいで良いのかということを話し合います。
現在あるお墓については次の二つの選択肢から選ぶことになります
- お墓を誰かが引き継ぐ
- 墓じまいする
たとえば嫁に出た姉妹同士で話し合う時に後継者の子供が居れば引き継ぐことも可能でしょうし、そうなれば夫婦も含めた姉妹同士での話し合いということになります。
遺言があればそれに従う
故人の明確な意思を示した遺言がある場合にはそれに従います。
たとえば「長男にお墓の権利と、それにかかる費用を負担すべく財産を分与する」旨の記載があれば、墓じまいするのは長男の負担になります。
墓じまいの費用の負担
墓じまいの費用についてはまとまった金額が必要な事から、費用の負担については仲の良い兄弟姉妹であっても決裂したりすることがあります。
墓じまいに掛かる費用
実際の墓じまいに掛かる費用としては
- 石材店に払うお墓の撤去、処分料
- 僧侶、神官などに支払う供養料
- 書類手続きの費用
などがあり、僧侶などに支払う閉眼供養料は2~3万円程度ですが、石材店に支払うお墓の撤去、処分料が一番かかる費用であり、一般的な墓地で20~50万円程度の金額が必要だと思って下さい。
長男長女が負担
お墓を守っていくことに対しての財産を分与されていたのなら長男長女の負担になります。
この場合、他の兄弟姉妹に対して協力金という名目でお金を徴収しようとしても、うまくいかないかもしれません。
しかしながら長男長女がお金を他の事に使ってしまったり、病気や事故で働けなくなったのでお金が無くなったなどの事情がある時などには他の兄弟姉妹に負担が行ってしまうことがあります。
兄弟姉妹で負担
墓じまいの費用の負担は、民法的にはお墓の継承者として墓地の契約書に記載されている使用者の負担になりますが、先祖の供養は血の繋がった兄弟姉妹でやるべきだという善良なる心の持ち主ばかりであれば「皆でお金を出し合おう」という考えが正義なのですが、お金を出すことに関しては正義が通用しない世の中でもあります。
公明正大な立場で皆で負担するという話がまとまれば割り勘です。
大体こういう時に良く出来た兄弟姉妹であれば必要以上のお金が集まるもので、それが徳というものであって、徳の無い人達は自分は一円たりとも出さないと喧嘩別れして縁を切っておしまいなのです。
墓じまいの他に掛かる費用
お墓を片付けてもお墓の中にあった遺骨をどうするかという問題が残っていて、それなりの費用が掛かります。
NPO法人やすらか庵でも後継者の居ない方のための3万円~10万円程度の安価で安心して利用出来るメニューがあります。
親の立場として
親の立場として墓の管理を次の世代に頼もうと言う時には、少なくとも次の世代の者が生涯楽に管理して行けるぐらいの財産的な特権は設けておくべきです。
借金ばかり残せば墓じまいはもちろんのこと、遺骨の引き取りも拒否されます。
無責任なお墓の管理をしていれば、継承者もまた無責任を繰り返します。
兄弟姉妹が仲よく暮らせるかどうかは、親の生き方に掛かっているのですから、墓は残さなくても、心意気だけは残して欲しいものです。
まだまだあります墓じまいに関する質疑応答