磐座(いわくら)について

磐座とは

磐座のイラスト

磐座とは神仏が天から降りてくる時の目印としての巨岩のことで、古代より神が宿る石として信仰されています。

神は天から降りてくる

桜の神

神は私達の世界よりも高い世界に住んでいて、時々私達の世界の様子を伺いに降りてくることがあります。

神が天から降りてくるのに、山であったり高い木や大きな岩が目印となることから、昔から神が天から降りてくる場所のことを「依り代」と言い、崇拝の対象になっていました。

神が降りてくる山を霊山・御神体といい、巨木を御神木と言い、巨岩を磐座(いわくら)と言います。

天から地上を見て分かりやすく長い時間存在し続ける自然物は私達の住む地上から見てもすぐに分かるものです。

不思議な力を持つ

岩石は地底のマグマが冷えて固まって出来たものであり、大地のエネルギーを蓄えていることから、大きければ大きいほどその迫力に圧倒され、神秘的なものを感じてしまいます。

巨岩に関する古くからの伝説が数多く残り、神格化された岩は時に鬼を退治したり災難を取り除いてくれたりなどの不思議な力を持つことから、信仰の対象として祀られるようになるのです。

岩はその場所にあり続けること、そして動かないことで地域の住民を見守る役目を果たし続けます。

墓石のルーツ

誰も参らない墓

亡くなった人の魂は死者から抜け出して悪さをすると信じられていたことから、死者を埋葬して土を被せ、魂が出てきて悪さをしないようにとその上に重たい自然石を載せるのが墓石のルーツです。

墓石は亡き人の魂が憑く「依り代」でもあり、丁寧に祀ることによって子孫の者を守るという役目も果たします。

墓石はある意味磐座でもあるのですが、墓石が亡き人の魂を供養するためのものであるのに対し、磐座は神々が天から降りてくる岩という違いがあります。

磐座はそこにある限り信仰の対処であり続けますが、墓石は墓じまいする時には閉眼供養をして魂を抜く必要があります。

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