お墓の境界線とは
お墓の契約書には墓地の固有番号と敷地面積が明記されていて、購入時には境界線を表す印や杭が地面に表示されていますので、境界線の中に墓地を建立します。
よく整備された公営の霊園ではお隣との境界ははっきりしていますので、トラブルになるようなことはありません。
集落の共同墓地
公営の霊園では区画整理が綺麗にされていますし、契約証には番地や面積が表示してありますので、墓じまいの時に隣との境界が分からないというトラブルはありませんが、集落の共同墓地では、隣との境界がよく分からないということがあります。
集落の共同墓地では、共有地としての性格上、空いている所から使用していきますので、明確な境界線は存在しないことが多いのです。
全てが話し合いで決まる
年月の経過と共に共同墓地が手狭になり、すき間や通路にお墓を作るということもよくありますが、いずれにしろ共有地ということから、全てのことが話し合いでなされているというのが原則です。
墓地の中の正式な図面などがある訳でもなく、墓地の中で自分が使用できる範囲もまた明確な取り決めがある訳ではありませんので、全ての事が既成事実として決まっていて、今後の事は新たな話し合いで決まるものです。
管理人が居る場合
集落の共同墓地には管理人が居る場合と居ない場合があります。
ある程度の規模の共同墓地ですと、草刈り奉仕や清掃奉仕をしたり、皆でお金を出し合って整備したりの必要性が出てきますので、管理人役は持ち回りで決まることが多く、大抵は報酬無しのボランティアですから、公営の霊園の管理人と同じような接し方をしますと嫌われてしまいます。
ですから管理人の人が何かしてくれて当たり前などと思ってはいけません。
集落の共同墓地で墓じまいの時には、境界線は管理人の方に確認してもらうと共に、お隣の方にも一言ご挨拶をしておいて、管理人の方と共に立ち会ってもらいましょう。
境界線の問題に関しては、墓じまいの前と終了後に管理人の方とお隣の方に確認してもらうのが最も丁寧な方法で、トラブルの無い方法です。
地方での墓じまいでは、こういった近隣との関係の善し悪しがうまくいくがどうかに係わってきますが、何か頼みに行くような場合には、菓子折りでも持って低姿勢で伺うといったことも必要なことです。
管理人が居ない場合
集落の共同墓地に管理人が居ない場合には境界線のあるお隣の方との直接の話し合いになりますので、理解のある方でしたら問題ありませんが、トラブルになりそうでしたら町内会長さんなどに頼んでみましょう。
その場合もご挨拶と菓子折りを忘れないように。
境界線が分からない場合
最後は話し合いしかありません、墓じまいをすすめるためには、この石はどうしますか、コンクリートはどうしますか、というように、一つ一つ確認を取って、最終的には先方が納得すれば全て完了します。
こういった事は気持ちの問題で、最初に持って行った菓子折りで印象が決まったりしますし、誠意をもって接することで気に行ってもらえればうるさいことは言われなくて済みます。
まだまだあります墓じまいに関する質疑応答