墓じまい時の立会い
お墓を片付ける墓じまいの時に施主の人がお墓に行って立ち会うのはどういう時なのでしょうか。
立会は必要ですか?
最近では墓じまいの全ての工程を代行するサービスもあって、施主の人が全く立ち会うことなく手続きから実際の施工まで代行で行う業者もあります。
お墓を片付けるというだけの事でもありますし、お墓を作った時のように名誉なことでもありませんから、なるべく人を呼ぶことなく、自分も参加せずに業者に全て頼めばやってくれるのだから、という気持ちもあります。
自分にとって縁の薄い人の眠るお墓であり、立場上やむを得ず自分が引き受けるような場合ならなおさら、立会いなどすることなく終わって欲しいと思うのも仕方のないことかもしれません。
墓じまいする時に施主の立会いは絶対に必要なのでしょうか。
立会でするべきこと
墓じまいの立ち合いでするべき大切な三つのことは
- 最後のお墓参り
- お墓のお祓い、供養
- 遺骨の確認
です。
最後のお墓参り
墓じまいをすることになってしまったお墓にはそれぞれの歴史があり、亡き人の思いやお参りされた人達の願いや祈りの気持ちが染みついているものです。
お墓参りする度に亡き人を供養したり日頃の出来事を報告したりなどで足繁く通ったお墓も、後継者が居ないことでお片付けしないといけないことになったのは、仕方のないことでありますが、実際は寂しい気持ちとご先祖様に申し訳ない気持ちで一杯なのです。
あと何回お墓参りが出来るだろうかと思いながらも夏の暑い日でも冬の寒い日でも頑張って参り続けたお墓も、本当に最後になる日が来るものです。
墓じまいの工事の前に僧侶に来てもらって閉眼供養をしてもらい、その時をもって最後のお墓参りとするのですが、普段のお墓参りと何も変わることはありませんが、御先祖様にはお詫びの気持ちと、守って頂いた感謝の気持ちを手向けるように致しましょう。
お墓のお祓い、供養
最後には僧侶や神官を招いてお墓の魂を拭いてもらう、祓い清めてもらうなどの所作をしてもらいます。
お墓というものは亡き人が天から降りてくる依り代の役割を担っていましたので、天から降りてくる目印としての機能を終わらせて、御先祖様にはお墓を閉じることと、この場所が依り代ではなくなりますよと報告するために必要な事です。
遺骨の確認
お墓のお払いが済んだら施工を担当する石屋さんにお墓の蓋を開けて遺骨を取り出してもらい、遺骨の数が揃っているか、名前が一致するかなどを確認します。
準備の良い石屋さんでしたら骨壺の水抜きをして、綺麗な白い風呂敷で包んでくれます。
墓じまい立会いの心得
実際の墓じまいの時に依頼主様が参加するのは、墓じまい工事にとりかかる前に僧侶と石材店を呼んで閉眼供養(魂抜き)をする時です。
この日が実質、最後のお墓参りとなりますので、親族や友人など、可能な限り参加できる人を呼びます。
抜魂供養が済んだら石材店がお墓の蓋を開けてくれ、中の遺骨を取り出して皆で確認します。
普通のお墓参りの時ら準備するお花や線香なども忘れずにお持ちください。
立会い当日の流れとして、朝10時に始まるとしたら
- 9時までには到着し、霊園事務所などに届出があれば済ませておきます
- 石屋さんと打ち合わせ
- お墓を掃除して飾り付けする
- 10時 僧侶到着、読経供養
- 10時半 抜魂供養終了
- 僧侶にお布施を渡す(1~3万円程度)
- 石屋さんに骨壺を出してもらう(予め出してくれている場合もあります)
- 遺骨の確認
- 骨壺の水抜き、そして綺麗にする
- 骨壺を綺麗な白い風呂敷に包む(大抵は石屋さんが準備してくれます)
- 終了
- 石屋さんにお礼を渡す(1~3万円程度)
- お墓の後片付けは石屋さんがやってくれます
これだけ済めば完了です、骨壺は次の受入先に持っていき、納骨します。
次の納骨先に向かうことを考えて、閉眼供養は出来るだけ午前中の早い時間にしておいた方が良いです。
まだまだあります墓じまいに関する質疑応答