粉骨は葬送の儀式

粉骨とは散骨などのために遺骨を粉状にすることで、一般的に2ミリ以下の粉末にします。

粉末にすることにより、サラサラの粉になり、まるで沖縄辺りの海岸の白い砂のようになり、遺骨であることの抵抗感が薄れ、自然に還るべきものだという実感がいたします。

また、容量が少なくなりますので、例えばお墓のカロートが骨壺で一杯になった時などに遺骨を粉骨すれば、小さな骨壺になりますので、新たなスペースが生まれます。

粉骨は遺骨を粉末にするだけだと勘違いして、機械で行う茶葉の粉末サービスのような業者がたくさん出てきました。遺骨は物であり、死んでしまえばゴミと同じに捨ててしまえば良い、という割り切った考え方もありますので、そういう方が利用されるには構わないと思いますが、葬送の儀であるいうことを忘れてはいけないと思います。

亡き人をあの世に送ることが葬送の儀式です、遺骨は本来、長い時間をかけて土や自然に還っていくものであり、散骨ではそういった悠久の時間を短縮する訳ですから、やはり手作業で丁寧にということが基本であり、故人様に語りかけながら身内の方が奉仕の作業として粉骨するのが葬送の儀式です。