NPO法人やすらか庵では墓じまいのためにいろんな所に行かせて頂きますが、お墓というものに基本的な理念があるのは都立の霊園位のもので、普通の霊園は例えば100年後、1000年後のことなど全く考えていないと思われます。
都立の霊園では個別の一般区画としての墓地は、後継者が居ることが購入の原則で、万一後継者が居なくなった場合でも遺骨の受入先である合葬墓がありますが、この合葬墓という施設は普通の霊園にはなかなかありません。
合葬墓は一般区画のお墓を購入出来ない人や後継者の居ない人が年会費不要で比較的安価に契約することが出来ますが、収益率が低いので民間の霊園はこういった施設はあまり作りたがらないのです。
多磨霊園では開園から90年程経過していますが、近年は後継者の居ない方の増加と無縁墓の増加、墓じまいの増加の傾向が顕著で、合葬墓の施設は満杯になってしまい、受付出来なくなってしまいました。今から90年前には、おそらくこういった事態は想像できなかったと思われます。
不要になったお墓は自己責任で片付けないといけませんが、これからの時代、場合によってはお墓のお墓というものが必要になってくるのではないかと思います。