永代供養は永遠の供養ではない

寺院 永代供養

地方に行きますと、お年寄りの会話の中で、

「うちはお寺さんに永代供養を頼んだからもう安心」

或いは法事の席で、「お宅は跡取りがいないのなら、

今のうちにお寺さんに頼んでおきなさい」

このような会話がよくなされます。

地方では、たとえ跡継ぎの者がいても、都会に移り住んだり、

いつまでも結婚しなかったり、結婚してもすぐに別れたりと、

どこにでも悩ましい問題はあるものです。

しかし、お寺さんの供養に対する力は絶対的なもので、

供養で困ったことは、何でもお寺さんが解決してくれるのです。

しかし、「永代供養」って何ですか?という質問をすると、

「お寺さんがやってくれることだから大丈夫」などと

的外れな答えが返ってくるもので、

お互いの信頼関係があれば、それで良いのかもしれません。

永代供養と言うと、いつまでも永遠に供養してくれそうな、

実に心地よい魔法の言葉ですが、

果たして何かの決まりがあるのでしょうか。

結果から先に言いますと、何の決まりもありません。

永代供養の永代とは

永代とは、何代にも亘ってということで、かなり長い時間のことです。

かなり長い時間、供養をします、というのが永代供養です。

「代替わり」という言葉からしても、「代」とは、跡継ぎの者を指します。

寺院の場合には、開祖から始まって「何代目の住職」という言い方をしますので、

住職が続く限り、というのが、永代ということになりそうです。

お釈迦様の悟りの中で「諸行無常」と言いますように、

この世で永遠というものはありませんよ、

というのが仏教の常識ですから、「永代」は「永遠」では無いはずです。

しかしながら永代供養とは、一度お布施をもらったら、

原則としてその方からは供養料をもらわないことが原則ですから、

その時もらった住職は運営的にプラスになりますが、

その供養を次の住職にも引き継いでもらうことは、

運営的にプラスにならない供養を続けることになるのです。

そこで、このようなことが無いようにと、

永代というものを、いつまでと決めるようになり、

一昔前までは、住職3代まで、と言っていたのを、

住職1代、50年、30年…といつの間に短くなってきているのです。

永代供養の供養とは

永代供養を頼んだ時に、供養って何をしてくれるのでしょうか。

結果から先に言いますと、これもまた寺院によってまちまちです。

高い永代供養料を払ったのですから、

何か特別なことをしてくれるような気がするのですが。

一般的には過去帳のようなものに故人の名前が書いてあり、

本尊様の傍に置いて、その前でお勤めするのが供養ということになります。

毎日、過去帳に書いてある名前を全部読むようなことはしないと思います。

そこまでしなくとも、本尊様の傍に置いてあるということが有難い、

ということになるのです。

また、預かったお遺骨にしても、最初の数年間は個別に安置して、

その後、他の方と混ぜるということが最も多いと思います。

いつまでも永遠に自分だけを供養して欲しいという希望は、

決して叶えられるものではないことを理解するべきです。

永代供養の簡略化

葬送の形は時代の移り変わりと共に変化しています、

特に近年では、簡略化がどんどん進み、

たっぷりと時間をかけていたものが、どんどん短くなってきています。

分かりやすいのが法事の簡略化です、一昔前までは50回忌、

場合によっては100回忌までしていた法事は、

今では33回忌までになってしまいました。

都会では3回忌で終わり、ということもありますが、

究極の形としては、四十九日の法要が済んで納骨したら、

後は一切法事をしない、ということもあるのです。

理由としては、

  • 時間が取れない
  • 休みが無い
  • 親戚付き合いが無い
  • 故郷から移り住んだので、お寺との付き合いが無い

などです。

話を永代供養に戻しますが、永代供養の内容は、

その寺院が決めることであり、費用や期間、

内容を明確に決めているところもあれば、

口だけの説明で曖昧なところもあるのです。

良く調べて納得してから決めたいものです。

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