お墓について

葬儀

わが国では人が亡くなると、葬儀が行われ、火葬の後に

故人様の遺骨を骨壷に納めて一旦は家に持ち帰ります。

そして仏式の場合には四十九日までお祀りして法要を行った後に

故人様の遺骨をお墓に納骨します。

納骨してからは春、秋のお彼岸やお盆、3回忌や7回忌などの

法要の後にお墓参りをして花や線香などを手向けて供養します。

お墓の中には故人の遺骨があるだけなのですが、

お墓に行くと故人と会ったような気がします。

お墓参りをすると不思議と心が洗われるような感覚になるものです。

お墓は故人との交流の場

お墓で故人との対話

お墓は亡き人が安らかに眠る場であり、亡き人との交流の場でもあります。

受験の時には力を頂けるようにお願いしたり、就職や結婚などを報告したり、

困っている時には守って頂けるようお参りしたという方も多いはずです。

何もなくてもお参りして静かに手を合わせるだけで、故人様と心の対話をする

ことが出来る不思議な場所がお墓なのです。

お墓は本来亡き人が自然に還る場所

自然に還る

わが国では昭和30年代以前は土葬が主流で、

土の中に遺体を埋葬することにより、遺体は何十年もの歳月をかけて

土に還っていくことが当たり前の時代が長く続いていました。

今で言うところの自然葬ですが、生身の体を土の中に埋めるという

最も原始的で、かつ合理的な自然に還る方法でした。

墓掘り専門の人夫がいて、葬儀の前までに遺体を入れる穴を掘っておき、

葬儀が済んで出棺すると、その行列は火葬場ではなくて、お墓に直行し、

墓穴に遺体を入れてから皆で土をかけて埋葬していたのです。

当然この頃は火葬場も骨壷もありませんでした。

埋葬した場所の上にお墓があるので、遺体が土に還るにつれ、

土が陥没してきますので、お墓の傾き直すのが石屋の仕事だったのです。

伝染病の予防や衛生的な観点、そして都市部での土地不足などから

今では火葬となり、火葬後の遺骨の入った骨壷を入れるのが

お墓の役目となりましたが、

お墓の役割

お墓は本来、亡き人の遺体を土に還すという大切な役割があり、

実際に長きに亘ってそういう時代が続いていたのです。

お墓は本来亡き人が私達を見守る場所

集落の山

地方では今でも集落の傍の小高い所にお墓があり、

集落を見下ろすような向きでお墓が建っています。

これはご先祖様が高い所から皆の生活を見守ってくれていることを表し、

常に見守られていることで安心して暮らすことが出来るのです。

農業や林業が生活の基盤にあり、自然の恵み無しには生活出来ません、

自然の恵みを受けられるよう、そして皆が健康で幸せに暮らせるよう、

ご先祖様に感謝し、そして大切にお祀りするのです。

しかしご先祖様にいつも見られていると思うと不平不満も言えませんし、

悪いことも出来ませんよね。

お墓とは本来そういう役割を持っているのです。

お墓は本来亡き人がこの世に降りる場所

洋式のお墓の高さはあまり高くはありませんが、

和式のお墓は何故あんなに高いのでしょうか。

お墓

 

地震の時には倒れやすくて危険ですよね。

もっと低くすれば掃除もし易く安全でいいのに、と思ったことはありませんか。

それにはちゃんとした訳があります。

お墓の石は本来、亡き人が天から降りてくるための目印なのです。

降りてきても間違えないように、戒名や○○家という文字も彫ってあります。

お盆やお彼岸になるとご先祖様は天から墓に降りてきて、そして家に行き、

家でお盆の期間を過ごしてから天に帰ると言われています。

お盆

お盆の時の迎え火と送り火の行事でご先祖様の足取りが分かります。

関東では7月13日、関西では8月13日の夕方に菩提寺のお墓参りで火種を

提灯のロウソクにもらい、自宅まで帰ったら仏壇のロウソクにその

火種を移します。更にロウソクの火を火種にして

夕方に門口で苧殻(おがら)を焚く行事が迎え火です。

そして迎え火をたいた同じ場所で盆明け(16日)の夕方に

火を焚いて祖先の霊をお帰しするのが送り火の行事です。

迎え火、送り火共にご先祖様の道案内として火を灯すのです。

迎え火

ご先祖様はお墓に行ったり、家に行ったりと忙しいですが、

お墓にはお墓の役割があるのです。

最近はお盆が近くなるとスーパーでおがらや焙烙などが売っていますが、

夏のイベントとして行うのではなく、意味を理解した上で行えば

意義深いものとなります。

都会ではお墓から家まで提灯を灯して帰ってくるなんて不可能ですし、

マンションのベランダで火を焚くのも危険です。

古き良き行事が廃れていくと共に、その意味さえ忘れられていく

ことは残念なことですが、今一度お墓の役割について考える

きっかけとなれば幸いでございます。

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